腎の衰えは耳の働きに影響を与えるだけでなく、耳の色やツヤなどにも現れてきます。例えば、一般に耳というものは、赤ん坊はもちろんのこと60歳ぐらいの年齢の方でも、ほかの皮膚の部分に比べてみるとずいぶんきれいな色をしており血色もツヤもよいことが多いものです。 しかし、年齢と関係なしに肉体的な老化が進んできた場合では、耳の色やツヤはだんだん悪くなってきます。もし、鏡……
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第106回 「可燐な少女のストレプトマイシン」
土の中の放線菌から「ストレプトマイシン」を発見した細菌学者のワックスマン博士が、ノーベル賞の受賞のためスウェーデンの首都ストックホルムを訪れたとき、彼は可燐なオランダセキチクという花を五輪、胸に抱いた幼い少女の訪問を受けました。 幼い少女がその五輪の花を博士に差し出すと、それを眺めていた機械工場で働く若い父親はこんなことを言ったそうです。「この花の一輪は、そ……
第105回 「腎と耳の関係とは」
中医学では「腎は耳に穴を開く」といわれ、耳は五臓の腎とつながっているものとされています。そのため、老化や腎の衰えが進むと耳鳴りや聴力が低下するなどの症状がだんだんと起こりやすくなってきます。 ですから、それほど年齢が高くない人でこういった症状があって病院で検査をしても耳などに異常が見つからない場合には、腎の衰えを疑ってみる必要があります。 もし、腎の衰えによ……
第104回 「腎虚(じんきょ)」
中医学的に腎と膀胱が弱い人の性格は、保守的で消極的になりやすく新しいことなどにあまり興味を示さなくなる傾向があります。 また、腎が弱いということは老化が進んでいるのと同じことですから、物忘れ・精力減退・尿が近い・ひざや腰の痛み・骨密度が低くなる・耳が遠くなる・抜け毛・白髪・歯が抜ける・皮膚がガサガサする・動作が緩慢になるなど老人に特有の症状が数多く現れてきま……
第103回 「体操で病気を治す」
漢方薬が効く理由として、それ自体に含まれる成分が例えばビタミンやミネラルのように人体に必要なものであったりする場合や、漢方薬が身体のどこかの部分を刺激してそこの働きを活発にする場合などがあります。 鍼灸などでは、「ツボ」と呼ばれる小さな部分を針やお灸で刺激してそれに対応する内臓や器官などを活性化させて治療しています。どの部分を刺激すればよいのかは、長い経験の……
第102回「色彩の東洋医学」
グレープフルーツの香りが脂肪の燃焼を促進させるとかラベンダーの香りが副交感神経を刺激して太るようにするとかの研究がなされ、それを裏づける結果も出ているという記事を先日どこかで拝見いたしました。確かに、カレーや焼き肉の匂いがすれば食欲も湧きますし、身体もシャキっとするような気分にもなります。 このように、匂いで身体を刺激できるなら色でも同じような可能性があるの……
第101回 「トリカブト配合の漢方薬」
日本では、ものの要所を「肝腎要め」というふうに表現しますが、中医学でも肝と腎は特に重要なところでお互いに深いつながりがあると考えられています。そのため、肝を強化するときには腎も一緒に強化する方法がよくとられます。また、肝・腎を強化すれば、目・耳・骨を丈夫にすることもできるため、老化防止にも大へん役に立ちます。 肝と腎を強化する漢方薬はいろいろありますが、それ……
第100回 「疲れませんか?パソコン前のあなた」
肝は老化により衰えるだけでなく、睡眠不足や精神的なストレスさらに運動不足などによっても傷みます。その理由としては、睡眠不足やストレスで副交感神経がうまく働かずに血管が収縮したり、運動不足で血管などが固くなって肝など内臓への血流が悪くなることが考えられます。 最近ではパソコンやテレビゲームの愛好者が増え、若い人の中にも目の疲れや視力減退などの症状を訴える人が非……
第99回 「肝っ玉母さん?」
五臓六腑の肝は、内臓的には西洋医学における肝臓の概念とほぼ一致します。しかし、肝はそのほかにも目・筋肉・消化器・婦人科系や情緒などの精神面にも大きな影響を与えます。 一方、「胆」も西洋医学の胆のうの概念と同じく、胆汁を貯蔵し小腸にそれを排泄して脂肪らの消化吸収を助けるところとされています。しかし、中医学では、胆はその作用のほかに人間の決断力を支える働きがある……
第98回 「イヤな夢を見るのは病気?」
肝に障害が起こったりすると、その反応はまず人間の感覚の中でも一番重要な目の部分に現れることが多いものです。具体的には、目が疲れる・かすむ・ぼやける・まぶしい・痛む・涙目・ドライアイ・白内障・視力が低下するなどの症状が起こってきます。 さらに、このような状態が長く続けば、筋肉や筋肉の一部である爪にもいろいろな影響が現れてきたりします。具体的に例を挙げれば、左肩……