「腰痛は、人間の宿命」人間が二本足で歩くようになってから、上半身を支えるために、他の動物と比べて腰は大きな負担を受けるようになりました。そのため、老化によって骨や関節が衰えたり、重い荷物を持ったり運んだり、激しいスポーツで腰への負担が増えると、腰痛は起こりやすくなるのです。中腰の姿勢が多い家事、長時間同じ姿勢を取り続けるデスクワークや自動車の運転など、日常生活における動作が気づかないうちに腰痛の原因になっています。

「腰と背骨の構造」人間の背骨は24個の椎骨と仙骨、尾骨が連なってできており、腰の部分にある5個の腰椎が上半身を支える構造になっています。この連なった椎骨の間で、衝撃をやわらげるクッションの役目をするのが椎間板(ついかんばん)です。背骨の中央を走る脊柱管(せきちゅうかん)という空洞の中には、多くの神経が束ねられています。腰に過度の負荷が掛かったり、老化などによって椎間板や椎骨に変形が生じると、脊柱管が狭くなって神経が圧迫され、痛みやしびれなどの症状が出現します。

◆ 腰痛の原因となる病気と症状

「坐骨神経痛」は坐骨神経の刺激で起きる神経痛のことです。50才以上の世代では、坐骨神経痛の大半を「腰部の脊柱管狭窄症」が占めます。少し歩くと腰から足にかけて痛みやしびれが起こりしばらく休むと回復する、「間欠跛行」という特徴的な症状が出やすくなります。間欠跛行は、前かがみの姿勢をとると症状が楽になることが多いので、歩行するときはステッキやカートの使用をおすすめします。

また、20~30代の世代では、「腰椎の椎間板ヘルニア」が坐骨神経痛の一番の原因になっています。デスクワークなど同じ姿勢で座り続けることが原因で、腰の椎間板に大きな負担が掛かり、神経が圧迫されるだけでなく炎症も周囲に及び、痛みがひどくなるようです。腰椎の椎間板ヘルニアが原因の場合には、前かがみの姿勢を避け腰を伸ばすように意識することで、症状を軽減することが可能です。

「筋肉痛」腰の筋肉痛の多くは、慢性腰痛とぎっくり腰です。「慢性腰痛」とは、原因が特定できない腰の痛みの総称です。腰痛症という名でも呼ばれます。起床時や長時間運動した後などに、腰に鈍い痛みを起こします。腰の筋力低下や過度な負担、老化、ストレスなどが原因と考えられています。同じ姿勢を長時間続けたり、身体を反らせる動作が症状の悪化を招きます。安静にして痛みが落ち着いてきたら、腰に負担をかけずに身体を少しずつ動かすことで、回復を早めることができます。「ぎっくり腰」の正式名称は急性腰痛症です。重い荷物を持ったり、急に腰をねじったときに起こります。まず原因としては、腰椎のねんざや肉離れなどが考えられますが、痛みが長引くようであれば椎間板ヘルニアなどの可能性もあります。ぎっくり腰を起こしたときは、膝を曲げたり横向きに寝ることで、痛みを軽減することができます。

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城戸克治

虎ノ門漢方堂アドバイザースタッフ
城戸常雄 医学博士(京都大学医学部卒、元京大病院医師、元米国立衛生研究所)
城戸宏美 看護師・登録販売者(福井県立大学卒、元福井大学医学部付属病院)