中医学では、ストレスが身体によくない理由の一つとして、気滞を生じるということが挙げられています。 簡単にいえば、気滞とは気の流れが悪くなっている状態を指し、その部分に気が鬱積して張る感じや痛みなどを引き起こします。また、気滞はひどくなると火とよばれる赤みを伴う炎症を起こし、長引けば血液・水分・栄養物などの流れも悪くなってさらにいろいろな障害を引き起こしたりし……
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第119回 「イライラばかりしていると」
生まれつき胃腸が弱かったり体質的に貧血になりやすかったり、急性や慢性の病気やケガによる出血で血液を消耗したりすると、中医学で「心血虚」と呼ばれる心臓の貧血状態を起こすことがあります。 こういう場合には、動悸・不眠・夢をよく見る・物忘れしやすいなど心気虚と同じような症状のほかに、目まい・顔色が悪い・舌や唇の色がうすいなどの貧血に特有の症状が現れてくることが多く……
第118回 「珈琲や煙草は・・・」
中医学の陰陽五行説では、心の状態は「舌や顔色に反映し、味は苦である」というふうに説明されています。 確かに、心気虚の状態になれば心臓のポンプとしての働きも衰えるため、血液の流れる速度や量も減少して、顔色なども白っぽい萎えた感じのものになってきます。また、コーヒーやタバコなど苦い味のものが嫌いな方は、気力や体力などが不足しがちなことが多く心気虚になりやすい傾向……
第117回 「汗は心臓の涙!」
汗をかくことは、身体によいとか・気分を爽快にさせるとか健康によい面だけがとかく強調されがちですが、中医学では「汗は、心臓の涙である!」というふうに注意すべきこととしても捉えられております。 例えば、運動やサウナなどであまり発汗し過ぎてしまうと、一時的に心気虚の状態になって心臓の働きが低下してしまう場合がありますし、血液内の水分量が減少して血管が詰まりやすくな……
第116回 「老化対策してますか?」
中医学的に心と小腸が弱いタイプの人は、物忘れしやすい・夢をよく見る・眠れない・無気力・すぐ疲れる・動悸や息切れをよく訴える・汗をかきやすいなどの傾向があります。 中医学では、こういう症状は心の気の衰えを示すものと考えられ、こういった状態を「心気虚」と呼んでいます。心気虚の状態になると、心臓のポンプとしての力も衰え脈の打ち方が弱くなったり不規則になって、動悸・……
第115回 「貧血読本 その2」
赤血球の一番重要な働きは全身に酸素を運搬することですが、その中心的な役割を演じているのは赤血球の中に含まれている「ヘモグロビン」です。 ヘモグロビンはタンパク質の中に鉄を含んだ構造で、体内の鉄分が不足してくると必要な量のヘモグロビンが作れなくなり酸素が欠乏し貧血の症状が現れてきます。また、食べ物などに含まれる鉄分は、胃酸で吸収されやすい形に変換されて十二指腸……
第114回 「貧血読本 その1」
赤血球の主な働きは、肺から受け取った酸素を身体の隅々にまで運搬することです。貧血とは、赤血球の数が減少したり赤血球自体の酸素の運搬能力(ヘモグロビンの機能)が低下した状態を主に指しています。 貧血の原因としては女性に多い鉄欠乏性の貧血のほかに、胃や腸の潰瘍・ポリープ・ガン、子宮筋腫・妊娠・痔など消化器系や内臓の出血によるものが考えられますが、抗ガン剤や放射線……
第113回 「私、ちょっと貧血気味で」
若い女の人がよく口にする言葉ですが、貧血には何かしおらしくてかよわい女性のイメージがあります。確かに、鉄分が少し不足しているだけの女性に多い鉄欠乏性の貧血であれば、それほど心配もいらないしそういうイメージも分かる気がします。 しかし、胃潰瘍や子宮筋腫の出血が原因で貧血になっている場合などでは危険な状態になったりすることもありますから、貧血の症状が現れたら病院……
第112回 「ブラックジャックは泣いている!」
最近、新聞や雑誌などで、信じられないような医師の不祥事を毎日のように目にします。それらの不祥事は、医師に必要であるべき医学的な知識が不足していたり、診断や手術の技術が不十分であったり、人間としての常識が欠如していたりすることが根本的な原因にあるように思われます。 例えば、手術の承諾書には「一生懸命に手術をさせて戴きますが、 100%安全ということは保証できま……
第111回「アガリクス茸も怪しい?」
動脈硬化やガンを引き起こす物質の発生を抑える作用があるといわれている緑茶などに多く含まれる「カテキン」に、実は細胞内のDNAを傷つけてガンを発生させるという作用があることを三重大学医学部の研究グループが突き止めた、というニュースをつい先日見かけました。 この研究成果は名古屋市で開かれている日本癌(がん)学会で9月27日に発表され、その内容は「ヒトの細胞に、緑……