ある調査によれば、最近の子供たちの体温は以前と比べると1度以上も下がってきているそうです。人間の体温には至適温度というものがあり、高過ぎても低過ぎても身体によくありません。 例えば、温泉やサウナなどに長い時間入って体温が38度以上になると、急激に血液の粘度が増してきて血栓が出来やすくなります。逆に、36度以下に体温が下がれば冷え症などの症状が出やすくなるだけ……
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第176回 「発想の転換」
漢方薬を効かせるコツは、いろいろあります。まず吸収をよくすること、次に「排泄」もよくしてやることです。 食べたものが胃腸に入って吸収され、不要なものが身体の外に排泄されて、初めて私たちの身体は十分に機能することができます。つまり食べて吸収するだけでは不十分で、食べたものの残りかすを処理して排泄する力が充分にあることが必要です。 そうでないと体内に生ゴミが溜ま……
第175回 「薬剤費が高くなる理由」
最近、どんな薬を飲んでもあまり効かないという人が、大人にも子供にも増えてきています。その原因を考えると、「身体の中で、薬を効かせる力がうまく働いていない」ということがまず頭に浮かんできます。 薬も食べ物と同じように口から身体の中に入り胃腸で吸収され、肝臓に運ばれてその効き目を表わします。ですから、食欲がないときにいくら美味しくて栄養のあるものを出されてもそん……
第174回 「塩分だけが悪者ではない」
中医学では、気・血・水の絶対量が不足している場合には迅速にそれらを補給することが必要とされています。なぜなら、他の要素にまで影響が及んで思わぬ事態に陥ることがあるからです。 例えば、サウナや運動などで汗をかいたり、下痢や嘔吐などで体液を消耗して水の部分が不足してくると、血にも影響が現われ血液が固まりやすい状態になってきます。 こういう場合は、脳梗塞や心筋梗塞……
第173回 「川の流れのように」
中医学では、気・血・水が衰えたり不足したりして、各々の流れが不十分になっている状態を気虚・血虚・陰虚と呼んでいます。 一般的に「実」とは充実している状態を示す意味の言葉ですが、中医学では過剰になっていたり停滞している状態を指していることがあります。 例えば、普通には量がたくさんあって充実しているのなら身体の抵抗力や治癒力も旺盛でよいだろうと考えるものですが、……
第172回 「元気で長生きをするには」
私たちの身体を保持している基本的な要素である気・血・水の量やバランスは、毎日少しずつ変動しています。そして、その変動の度合いが体内の復元力によって元の状態に戻れる範囲内にあれば、身体は健康な状態を維持していくことが出来ます。 また、復元力が働いて元の状態に戻れる範囲にはどうしても個人差が生じます。それが同じことをしていても、「病気になりやすい人」と「病気にな……
第171回 「自然治癒力を高めるには」
中医学では、私たちの身体は「気・血・水」の3つの基本的な要素から構成されているものと考えられています。 簡単に説明すれば、気は体内の生理的機能を動かすエネルギーとして、血と水は人体を構成する物質的な要素として捉えられています。西洋医学でいえば、血は血液に、水は体液やリンパ液などに相当するもので、気のエネルギーを推進力にして体内を循環しているということです。 ……
第170回 「色が白くて太っている人の減量法」
読者の方から質問がありました。 「巷では漢方ブームで、とかく情報が氾濫しておりますが、いまひとつ情報の先走りのようで、果たして信じていいものかどうかわかりません。先日もあるダイエット番組で気虚タイプの人には黄ギ、気滞タイプの人にはガジュツを煎じて飲むとやせるとありましたが、いかがでしょうか?」 中医学的にみると気虚すなわち気力の衰えているタイプの方は、一般に……
第169回 「便秘薬ダイエットの落とし穴」
現在、「にがり」を使ったダイエットが流行していますが、実はこの仕組みは下剤の効果を応用したものです。 病院でもよく使う硫酸マグネシウムや酸化マグネシウムという塩類性の下剤と同じように、腸内の浸透圧を高め腸内の水分量を増やし便を下痢状にして排出させます。ですから、最初は大量の便が出て確かに体重が減りますが、後はそれほど変化は起こりません。当然、便秘薬を使った減……
第168回 「三国志と中医学」
「気・血・水」とは、中医学におけるいわば仮想的な病気の原因論とでもいうべきものです。気・血・水 を生体維持の三要素とみなし、それらが互いにバランスよくスムーズに循環することで健康は保たれると考えられているのです。 一般に、東洋人はものごとの本質を自分の内なる部分に探し求める傾向があり、外部に原因を見つけることよりも自分をコントロールしたり自然と調和することに……

