「2015年12月4日」の記事一覧(2 / 3ページ目)

第114回 「貧血読本 その1」

東洋医学コラム

赤血球の主な働きは、肺から受け取った酸素を身体の隅々にまで運搬することです。貧血とは、赤血球の数が減少したり赤血球自体の酸素の運搬能力(ヘモグロビンの機能)が低下した状態を主に指しています。 貧血の原因としては女性に多い鉄欠乏性の貧血のほかに、胃や腸の潰瘍・ポリープ・ガン、子宮筋腫・妊娠・痔など消化器系や内臓の出血によるものが考えられますが、抗ガン剤や放射線……

第113回 「私、ちょっと貧血気味で」

東洋医学コラム

若い女の人がよく口にする言葉ですが、貧血には何かしおらしくてかよわい女性のイメージがあります。確かに、鉄分が少し不足しているだけの女性に多い鉄欠乏性の貧血であれば、それほど心配もいらないしそういうイメージも分かる気がします。 しかし、胃潰瘍や子宮筋腫の出血が原因で貧血になっている場合などでは危険な状態になったりすることもありますから、貧血の症状が現れたら病院……

第112回 「ブラックジャックは泣いている!」

東洋医学コラム

最近、新聞や雑誌などで、信じられないような医師の不祥事を毎日のように目にします。それらの不祥事は、医師に必要であるべき医学的な知識が不足していたり、診断や手術の技術が不十分であったり、人間としての常識が欠如していたりすることが根本的な原因にあるように思われます。 例えば、手術の承諾書には「一生懸命に手術をさせて戴きますが、 100%安全ということは保証できま……

第111回「アガリクス茸も怪しい?」

東洋医学コラム

動脈硬化やガンを引き起こす物質の発生を抑える作用があるといわれている緑茶などに多く含まれる「カテキン」に、実は細胞内のDNAを傷つけてガンを発生させるという作用があることを三重大学医学部の研究グループが突き止めた、というニュースをつい先日見かけました。 この研究成果は名古屋市で開かれている日本癌(がん)学会で9月27日に発表され、その内容は「ヒトの細胞に、緑……

第110回 「生命のロウソク、どこにあります?」

東洋医学コラム

人間は年を取ってくると全身の血管の動脈硬化が進み血液の流れがだんだんと悪くなってきて寒がりになるというふうに思われていますが、中医学的には年を取って腎が衰えることも体温が低くなる原因とされています。 というのは、腎には「命門の火」とよばれる生命のロウソクのようなものがあり、年を取って腎が衰えてくるとそれらも弱って体温を維持できなくなると考えられているからです……

第109回 「要注意、ガンより怖い病気」

東洋医学コラム

現代の医学では腎臓の働きは意外と複雑で、老廃物の排泄や水分代謝の他に造血・ホルモン系の調節・血圧の調整・カルシウムの吸収を促進し骨を作るなど多くの作用があると考えられています。 一方、中医学でも腎の働きはさらに複雑で、脳髄を養う・免疫系を支配する・体温を維持する・呼吸の補助をするということにまで関与しているとされています。 また、現在の日本は世界でも指折りの……

第108回 「磁石は耳鳴りに効く?」

東洋医学コラム

腎を丈夫にする漢方薬群は補腎薬といわれ、六味丸という漢方薬を基本にいろいろな処方が作られています。日本では八味丸(八味地黄丸)が有名ですが、八味丸もこの仲間です。 しかし、八味丸は体力が低下している寒がりの人向けの処方なので、元気な人や暑がりのひとに飲ませるとのぼせたり心臓の動悸がひどくなったりしてかえって身体の調子が悪くなったりします。 日本では、効能や効……

第107回 「天命を伸ばす方法」

東洋医学コラム

腎の衰えは耳の働きに影響を与えるだけでなく、耳の色やツヤなどにも現れてきます。例えば、一般に耳というものは、赤ん坊はもちろんのこと60歳ぐらいの年齢の方でも、ほかの皮膚の部分に比べてみるとずいぶんきれいな色をしており血色もツヤもよいことが多いものです。 しかし、年齢と関係なしに肉体的な老化が進んできた場合では、耳の色やツヤはだんだん悪くなってきます。もし、鏡……

第106回 「可燐な少女のストレプトマイシン」

東洋医学コラム

土の中の放線菌から「ストレプトマイシン」を発見した細菌学者のワックスマン博士が、ノーベル賞の受賞のためスウェーデンの首都ストックホルムを訪れたとき、彼は可燐なオランダセキチクという花を五輪、胸に抱いた幼い少女の訪問を受けました。 幼い少女がその五輪の花を博士に差し出すと、それを眺めていた機械工場で働く若い父親はこんなことを言ったそうです。「この花の一輪は、そ……

第105回 「腎と耳の関係とは」

東洋医学コラム

中医学では「腎は耳に穴を開く」といわれ、耳は五臓の腎とつながっているものとされています。そのため、老化や腎の衰えが進むと耳鳴りや聴力が低下するなどの症状がだんだんと起こりやすくなってきます。 ですから、それほど年齢が高くない人でこういった症状があって病院で検査をしても耳などに異常が見つからない場合には、腎の衰えを疑ってみる必要があります。 もし、腎の衰えによ……

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