前回、お話ししましたように、その時代の食糧事情あるいは食習慣の変化などによって、どういう病気に罹りやすくなるかはいろいろと大きく異なってきます。 例えば、昔は玉子や肉などの動物性の食品は大へん高価なもので、いくら身体によいといわれていても重い病気にならなければ滅多に食べさせてもらえないものでした。しかし、今では価格も大幅に下がりいつでも自由に食べられるように……
「2024年5月23日」の記事一覧
第263回 「栄養状態が過剰で起こる病気」
今から二、三十年ほど前までの食糧が慢性的に不足していた時代には、血小板の凝集力が弱くて出血しやすい人の比率が高かったそうです。また、白血球の粘着能力も弱くて、風邪やインフルエンザなどの感染症に罹る人の割り合いもずいぶん多かったみたいです。 しかし、現在のように食料が溢れるほど豊富になって栄養状態が過剰気味になってきたら、逆に、血小板が凝集する力が強くなって脳……