抗生物質を開発するにあたって、
絶対に考慮しておかなければならないものに
「選択毒性」という理念があります。
簡単にいえば、選択毒性とは
人間には毒性を及ぼさずに、
病原菌にだけに毒性を示す性質のことです。
つまり、選択毒性が強ければ強いほど
人間に対する副作用は少なくなり、
病原菌に対しての効き目は鋭くなります。

本当にそんなに都合のいいことが
出来るのかというと、
理論的には十分に可能です。
なぜなら、細菌の細胞と人間の細胞とでは、
そのメカニズムや構造に大きな差があり、
細菌が生存していく上で必要な
メカニズムや構造は、
必ずしも人間と一致していないからです。
つまり、人間には存在しない、
細菌だけが持っている
特有のメカニズムや
構造を阻害する物質を見つければ、
人間に悪影響を与えずに
細菌だけを攻撃できるというわけです。

例えば、ペニシリンは
細菌の細胞壁の合成を阻害することによって
細菌を死滅させるのですが、
細菌と違って
人間の細胞には細胞壁が存在せず、
ペニシリンは全く作用することが出来ません。
ペニシリンの選択毒性がほぼ完璧で
副作用が少ないと考えられているのは、
主にこうした理由があるからです。
また、抗生物質が細菌に効果があっても、
風邪などのウィルスには効果がないというのは、
細菌とウィルスでは構造自体が大きく異なるためです。

※ペニシリンは副作用が極めて少ない
  非常に有用な抗生物質なのですが、
  しばしばペニシリン・ショックと呼ばれる
  非常に危険な急性の
  アレルギー反応を引き起こすことがあります。
  原因は、ペニシリンの代謝物が
  体内のタンパク質と結合してアレルゲンとなり、
  発症すると考えられています。
  私の母も、私が小さい頃、
  危うくペニシリン・ショックで
  生命を失いかけたことがあります。

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◆城戸宏美◆ プロフィール
元福井大学医学部付属病院看護師・登録販売者
(福井県立大学・武生高校卒)

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