第80回 黙って、さわればピタリと当たる!(脈診1)

切診とは、患者さんの身体を手でさわって調べる中医学独特の診察法です。主に、脈診や腹診という方法が中心になりますが、身体のむくみや痛み・乾燥・寒熱・腫れ・硬軟なども直接手でさわって確かめます。

一般に、脈を診るというと1分間の脈の数を計ることを指しますが、中医学では脈数のほかに脈の強さなども診ます。さらに、右手の脈で肺・脾・腎の状態を、左手では心・肝・腎の状態を調べたりもします。このことは何か不思議なことのように思われますが、左右の手で脈が違うことはひとの身体の造りを考えれば当然のことで、そこから判断できることもいろいろ違ってきます。

脈診のやり方は、患者を坐らせるか・あお向けに寝かせ腕が心臓と同じ高さになるようにし手のひらを上に向けてまっすぐ伸ばさせます。そして、患者の右手首の親指の根元の小さな骨が盛り上がっている部分に脈を診る人が左手の中指をあてます。

次に、人差し指を指側に薬指はひじ側のほうにあてて、3本の指を少し立てるようにして脈を診ます。中指があたる部分の脈は「関脈」といい、人差し指のところは「寸脈」、薬指のところは「尺脈」と呼びます。脈は、右手と左手では異なった情報を持っており、寸・関・尺の部位がそれぞれ五臓六腑と対応しています。

※臨床では、3本の指で全体を把握する方法と1本の指で部分を重点的に診る方法と組み合わせて使います。また、小児の場合は手首が小さいため、3本の指は使わずに親指のみで寸・関・尺に分けずに脈を診ます。

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