第203回 世の中には、ガンよりも恐ろしいものが・・・

日本語が便利な言葉であるということを以前にこのコラムで書きましたが、それには視覚的に文字をパッと見ただけで意味がわかるということも含んでいます。

例えば、水仙の花と書いてあれば可憐な花の姿が頭の中に浮かんできますし、実際は汚い花であっても、花の字が書いてあればやはりきれいな花をこちらのほうで勝手に想像してしまいます。

英語などの表音文字の場合でも同じようなことは多少はあるのでしょうが、漢字などの表形文字は文字だけを見て勝手に早合点されてしまう危険性が少なくありません。

そのため、医学的や金銭的なやり取りに関した事柄を表わす言葉には、よくよく注意することが必要です。文字だけを見て自分勝手に判断していると、思わぬ落とし穴にはまってしまい取り返しのつかない事態に陥ることがあります。

私のところでも、長年懇意にさせていただいていた漢方薬の卸し問屋さんが倒産する騒ぎがつい最近ありましたが、その原因は「連帯保証人」と「保証人」の意味を同じように考えていたことによるものと聞いています。

皆さんも親戚や友人たちから保証人になってくれと頼まれることがあるかと思いますが、その場合、頼む方も頼まれる方も保証人と連帯保証人の違いをよく調べずにハンコを押したり押してもらったりしてはいけません。

新型肺炎SARSなどの重篤な感染症の場合は別として、病気は個人にしか禍いをもたらしませんが、連帯保証人などの金銭的な取り引きの勘違いは、家族だけでなく周囲の人たちすべての幸せを一瞬のうちに奪い去ってしまうことが往々にしてあります。

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