第193回 「黄泉がえり」

ハンセン病の激痛の苦しみから患者さんを救う薬としてサリドマイドは再び甦りましたが、その外にも全身性エリテマトーデス・ベーチェット病・エイズによる潰瘍などの難治性の皮膚粘膜病変にも有効なことが
現在では分かっています。

また、サリドマイドはハンセン病の治療薬として承認された年に、骨髄腫の治療薬としての認可もFDAから与えられています。骨髄腫はガンの中でもとりわけ痛みが強い特徴があり、他の治療法で効果が上がらない場合にサリドマイドが投薬され、約3分の1の患者さんの症状が改善したというデータがアメリカでは報告されています。

しかし、現在、世界中でアメリカとブラジルの二ヶ国でしかサリドマイドは製造されていないため、個人輸入という形でしか日本の患者さんは入手することが出来ません。

サリドマイドを服用している骨髄腫の服用患者の約30%に血栓症が発症するなどの報告があったり、免疫力が低下してしまうなど、患者さんにとってその効果は、決してよい面ばかりではありませんが、他の治療法で効果が得られない激痛に苦しむ患者さんにとって、サリドマイドは救世主的な役割を果たしてくれる場合があります。

※昨年の今頃、坂口厚生労働大臣がサリドマイドの個人輸入や使用の実態について調査する考えを示し、国内の製薬会社にサリドマイド製造を打診しています。しかし、調査の結果、かなりずさんな管理状況であったため、厚生労働省は、サリドマイドの管理・使用手続きの厳格化・患者や家族への情報提供などを欧米並みに徹底するように関係者に通知したという話です。

サブコンテンツ
メニュー