私たちの身体を保持している基本的な要素である気・血・水の量やバランスは、毎日少しずつ変動しています。そして、その変動の度合いが体内の復元力によって元の状態に戻れる範囲内にあれば、身体は健康な状態を維持していくことが出来ます。

また、復元力が働いて元の状態に戻れる範囲にはどうしても個人差が生じます。それが同じことをしていても、「病気になりやすい人」と「病気になりにくい人」とに分かれる大きな要因です。

一般に歳を取ったり栄養状態が悪くなってくると、これらの範囲もだんだんと狭くなってくるため、当然ながら身体の回復力のほうも低下してきます。しかし、身体の栄養状態、血液の循環、新陳代謝などを良好な状態にしておけば、この幅を保つことは可能です。

「食欲のある老人は、元気で長生きをする」という話がありますが、それは上記のことからも確かな話です。ちなみに、うちの父親も現在83歳ですが、とても元気でいまだにハンバーガーやフライドチキン、ビーフステーキ、焼き肉などをパクパクとよく食べています。

※気・血・水の量は何れの要素が不足しても、過剰になっても、バランスが崩れて病気の発生につながります。中医学では、不足している状態を「虚」、過剰になっている状態を「実」といい、その中間に位置していることを正常な状態すなわち健康であると考えています。

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◆城戸宏美◆ プロフィール
元福井大学医学部付属病院看護師・登録販売者
(福井県立大学・武生高校卒)

◆虎ノ門漢方堂◆
〒915-0813 福井県越前市京町3-1-26
TEL 0778-22-2371



◆ この東洋医学のコラムは、虎ノ門漢方堂の薬剤師 城戸克治が、直木賞作家 邱永漢さんの依頼を受け、ほぼ日刊イトイ新聞の分家サイト「ハイハイQさん」に約3年間に渡り連載した医師/薬剤師向けの「中医学事始め」を一般の方向けにわかりやすく解説したものです。

※この記事の著者、城戸克治のプロフィールはこちら