第170回 色が白くて、太っている人は?

読者の方から質問がありました。

「巷では漢方ブームで、
とかく情報が氾濫しておりますが、
いまひとつ情報の先走りのようで、
果たして信じていいものかどうかわかりません。
先日もあるダイエット番組で
気虚タイプの人には黄ギ、
気滞タイプの人にはガジュツを煎じて飲むと
やせるとありましたが、
いかがでしょうか?」

中医学的にみると
気虚すなわち気力の衰えているタイプの方は、
一般に胃腸の働きも弱いため
飲食によって摂取した水分を
体内でうまく処理することが出来ず、
自分の身体に溜め込んでしまって
その分だけ身体がむくんで
体重が増えてしまうと考えられています。

この状態は水太りと呼ばれるもので、
いわば濡れたタオルをそのままにしたような状態です。
ですから、濡れたタオルを絞るように、
気力を増して身体を引き締めてやれば
余分な水分が抜け出てその重さだけ体重が減少します。

気虚に対してよく使われる漢方薬として、
六君子湯(りっくんしとう)や
補中益気湯(ほちゅうえっきとう)などがありますが、
その中には気を増す働きのある生薬の
黄耆(おうぎ)や朝鮮人参が配合されています。

また、これらの漢方薬は、
胃腸が弱くて痩せている方の体質を
改善する漢方薬としてもよく使われます。
なぜ、同じ漢方薬が太っている人や
痩せている人にも使われるのかといいますと、
漢方薬の本質は
身体を正常な状態に戻すということだからです。

つまり、太り過ぎの人が
適度に痩せれば正常な状態になり、
痩せ過ぎている人が
適度に太れば正常な状態になるということです。
こういうところが、
西洋医学の薬には見られない
漢方薬の大きな特徴といえるでしょう。

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