「東洋医学コラム」の記事一覧(8 / 26ページ目)

第190回 「皮膚科の I 先生からのお手紙」

東洋医学コラム

地方病院の皮膚科に勤務されているI 先生という読者の方から、先日お便りをいただきました。 I 先生によれば、現状では半分以上のステロイド外用剤は皮膚科以外で処方されているものだそうです。また、ダラダラと弱いものを長く使い続けるだけでなく、反対に強めのステロイド外用剤で治療の期間を短くするほうがよい場合もあるということです。 それはまったくその通りで、弱いもの……

第189回 免疫抑制剤の落とし穴?

東洋医学コラム

どうしても人間は新しいほうへ関心が行きがちなものですが、新しい薬の場合には効き目だけでなく副作用のほうにも特に気を配らなければならない必要があります。何故なら、副作用でもすぐに現れる場合と 長期間してから出現してくる場合とがあるからです。 プロトピックという免疫抑制剤を応用した軟膏のことを前回にもこのコラムで書きましたが、この軟膏の成分であるタクロリムスは、……

第188回 中医学にも、危険な副作用が・・・

東洋医学コラム

現在、皮膚科ではアトピー性皮膚炎の患者さんに「プロトピック軟膏」という免疫抑制剤を応用した軟膏を使用する場合が増えてきているようです。 この軟膏にはステロイド外用薬の副作用である、皮膚の萎縮や毛細血管の拡張・薬剤への依存性・中止後のリバウンドが少ないことなど、ステロイドの外用薬にはないすぐれた特徴があります。また、正常な皮膚から吸収されにくく、目の周囲にも比……

第187回 アトピーは、なぜ夜に痒い?

東洋医学コラム

以前に述べた副腎の萎縮による副腎皮質の機能不全のほか、ステロイドの副作用としてよく知られているものに、消化性の潰瘍が出来やすくなる・神経症やうつ症状などの精神症状が出やすくなる・カリウムが異常に減少して筋肉の収縮が正常に出来なくなり心不全が起きやすくなる・免疫の抑制作用により細菌やウィルスなどに対する抵抗力が弱くなる・骨粗しょう症が起こりやすくなるなどがあり……

第186回 手を洗わないと、毛が濃くなる?

東洋医学コラム

ステロイドの内服薬に比べると、外用薬のほうは副作用の心配をそれほどしなくてよいといわれていますが、アトピー性皮膚炎の場合では外用薬でもそう簡単に考えることは出来ません。 なぜなら、ステロイドの効果が弱くても、またステロイドの含有量が少なくても、塗る範囲が広かったり、塗る回数が多ければ全体的にはかなりの分量になってしまうからです。 特に、アトピー性皮膚炎のよう……

第185回 止めたら危険! ステロイド

東洋医学コラム

「アトピービジネス」などの影響で、ステロイドは必要以上に悪者扱いをされていますが、もともと私たち人間の身体の中に存在する物質で、腎臓の上についている副腎皮質から分泌されるホルモンの一種です。 私たちの身体は、神経系と内分泌系という主に二種類の命令系統によって支配されており、神経系は神経線維を通して素早い命令の伝達を行なっています。 しかし、内分泌系は神経系と……

第184回 「にがり」で、意識不明の重体に!

東洋医学コラム

神奈川県の女性(56)が今月26日に「苦汁(にがり)」の原液を誤って与えられ、意識不明の重体となっているというニュースを昨日知りました。 この女性は、便秘のため昨年12月頃から民間療法で効果のあるという「にがり」を2.5%に薄めた液を200cc与えられていたという話ですが、26日は職員に冷蔵庫内の「にがり」と書かれたペットボトルの液体を そのままの状態で与え……

第183回 「ステロイド冤罪事件?」

東洋医学コラム

ステロイドの軟膏を使うことが嫌で、中医学的な方法を求めて私のところに来られるアトピーの患者さんはたくさんおられます。私も出来るだけステロイドの軟膏を使うことは控えたほうがよいとは思いますが、どうしても使用しなければならない方には逆に使用をすすめる場合もあります。 なぜ、ステロイドを使うことに患者さんがそんなに抵抗を感じるのかというと、ステロイドに対しての正し……

第182回 「Qちゃん落選」、中医学では?

東洋医学コラム

私は中医学の研究をしていますが、それだけを勉強しているというわけではありません。むしろ、西洋医学の勉強をすることも同じぐらい大切で、お互いの長所や短所を知っておかなければ、決して患者さんのためにはならないと思っています。 なぜなら、中医学が医学的に西洋医学より優れているというよりも、中医学が西洋医学とは違った角度から病気というものを捉えているために、西洋医学……

第181回 醤油やソースが、抗ガン剤に?

東洋医学コラム

「試験管の中での実験は成功したが、生体での実験は上手くいかなかった」という話をよく聞きますが、それは当たり前です。人間に安全に効くかどうかが一番の重要なポイントで、そうでなくてよいのならいくらでも効くものは見つけることが出来ます。 例えば、ガン細胞の場合でも、抗ガン剤などの薬剤を使用しなくても醤油やソースなどの調味料に浸してやれば浸透圧によって細胞の中の水分……

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