「レース前に、○○○を与えると成績がよくなる」これは競馬界で密かに囁かれている話です。何を馬に与えると成績がよくなるのかといいますと、答えは残念、ニンジンではなくて“バナナ”です。

20年ほど前に行なわれたロサンゼルス・オリンピックでも、アメリカ選手団が効果的にバナナを食べて大量のメダル奪取に成功したのは、スポーツ界では有名な話になっています。

なぜ、ありふれた果物であるバナナにそういったパワーが隠されているのかといいますと、それはブドウ糖・ショ糖・果糖の3種類の糖分がバランスよく含まれているからです。

これらの糖分は、構造上の違いによって体内に吸収される速度に比較的大きな時間差があるため、バナナを食べてから15分~2時間ほど血糖値が安定した状態が続いてくれるわけです。

つまり、血糖値の面からみると、バナナは即効性と持続性の両方を兼ね備えたすぐれもので、スポーツ用語でいえば瞬発力と持久力を増す食べ物ということが出来ます。

私は年に数回、馬肉や馬刺しを熊本から取り寄せて食べることがありますが、牛肉や鶏肉に比べて馬肉は甘味が非常につよく、特に赤身の部分などはフライパンで焼くと砂糖がまぶしてあるような味にさえなります。こうした現象もよく考えてみると、馬の筋肉に瞬発力と持久力が十分備わるように糖質がたくさん蓄わえられている証拠にほかなりません。

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◆城戸宏美◆ プロフィール
元福井大学医学部付属病院看護師・登録販売者
(福井県立大学・武生高校卒)

◆虎ノ門漢方堂◆
〒915-0813 福井県越前市京町3-1-26
TEL 0778-22-2371



◆ この東洋医学のコラムは、虎ノ門漢方堂の薬剤師 城戸克治が、直木賞作家 邱永漢さんの依頼を受け、ほぼ日刊イトイ新聞の分家サイト「ハイハイQさん」に約3年間に渡り連載した医師/薬剤師向けの「中医学事始め」を一般の方向けにわかりやすく解説したものです。

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