先日発行されたアメリカの医師会誌によると、米国に移住してきた外国人が同国に長期間滞在すればするほど、肥満の傾向が強まるという研究の結果が明らかになったそうです。

例えば、米国に来て1年未満の場合では、肥満と分類される外国人の割り合いは約8%ほどにすぎないのに、15年以上住んでいる外国人の肥満率は19%にも及び、世界一の肥満大国、米国生まれの住民の肥満率22%と比べても遜色ないようになってくるということです。

しかし、日本人の感覚からすればアメリカに15年も滞在しなくても2~3年で十分に肥満になるような気がします。事実、弟たち夫婦の場合では、2年ほどの短期間で二人合わせて20キロも体重が増加しました。

よく考えてみればわかることですが、アメリカ人のような高カロリーの食生活を毎日続けていれば逆に太らないほうがおかしいわけです。現に、マクドナルドのドリンクやフライドポテトの場合でも、日本のものと比べて2倍以上も分量が多いという話ですし、アメリカ人の観光客が「コカコーラのミニ缶(160ml)」を見て非常に驚き、喜んでお土産に買って帰るという噂も聞いています。

今まで、アメリカに移住してきた外国人は、米国人に比べて喫煙者の割り合いや薬物使用の経験が少ないなど、健康的な生活をしているため、肥満者の割り合いも低いと考えられてきましたが、それは誤りで、アメリカ人の食生活に肥満の原因がやはりあったということでしょうね。

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◆城戸宏美◆ プロフィール
元福井大学医学部付属病院看護師・登録販売者
(福井県立大学・武生高校卒)

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◆ この東洋医学のコラムは、虎ノ門漢方堂の薬剤師 城戸克治が、直木賞作家 邱永漢さんの依頼を受け、ほぼ日刊イトイ新聞の分家サイト「ハイハイQさん」に約3年間に渡り連載した医師/薬剤師向けの「中医学事始め」を一般の方向けにわかりやすく解説したものです。

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