舌の表面が乾燥して縦に裂け目があり、舌の色が濃い紅色で舌苔は少ない場合、体内の水分が不足している状態を示しています。・・・中医学的にいえば、「陰虚」という状態です。よくある症状としては、のどの渇き(特に夜、渇きがひどい)・手のひらや足のうらがほてる・皮ふがカサカサする・寝汗をかく・微熱があることなどです。
このような症状は、体内にあるべき水分の量が不足して自分の体の余分な熱をうまく冷ますことが出来ないために引き起こされると考えられています。また、血液中の水分も減少して血液が固まり易くなっているので、脳梗塞や心筋梗塞・狭心症などの持病がある方は、注意されたほうがよいでしょう。
こうした場合、なし・柿・バナナ・スイカ・きゅうり・蜂蜜・ヤマイモ・ごま・黒豆など、体を冷やして潤す性質の食べ物がおすすめです。
控えたほうがよい食べ物は、カレー・わさび・唐辛子・コショウなどの香辛料、ビスケット・するめなどの乾き物、塩辛・佃煮・干物など塩分の多いものなどの体の水分を発散させたり水分を吸収したりするものです。その他、お酒・タバコ・にんにくなどの取り過ぎもよくありません。
また、汗のかき過ぎにも注意しましょう。サウナやお風呂の前後、さらにスポーツをしている時やトイレの後などにも、必ず水分の補給をして体内の水分の量が低下して「血液ドロドロ」の状態にならないように気をつけましょう。また、空気の乾燥に注意して、温度や湿度を適度に保ちましょう。
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◆城戸宏美◆ プロフィール
元福井大学医学部付属病院看護師・登録販売者
(福井県立大学・武生高校卒)
◆虎ノ門漢方堂◆
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TEL 0778-22-2371
◆ この東洋医学のコラムは、虎ノ門漢方堂の薬剤師 城戸克治が、直木賞作家 邱永漢さんの依頼を受け、ほぼ日刊イトイ新聞の分家サイト「ハイハイQさん」に約3年間に渡り連載した医師/薬剤師向けの「中医学事始め」を一般の方向けにわかりやすく解説したものです。
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