中医学の腹診のやり方は、まず始めに腹部全体を手のひらで軽く押してみてお腹の筋肉などの弾力の程度を診ます。腹部が充実して腹筋の力が強いものは「実証」という体力が充実している状態を示し、反対に腹筋が弱々しく柔かいものは「虚証」という気力や体力が不足している状態を示しているとされています。

また、腹診の症状として特徴的なものに、心下痞硬(しんかひこう)と胃内停水(いないていすい)があります。心下痞硬とはみぞおちの辺りが固くつかえていることをいい、胃がうまく機能していない状態を表しています。胃内停水とは胃腸の働きが悪くなって過剰の水分が胃腸に停滞している状態で、みぞおちをトントンたたくとチャプンチャプンとお腹に水が入っているような音がしたりします。こんなときは、乗り物酔いしやすくなったり頭がフラフラしたり目まいなどの症状が起きやすくなります。

指で腹部を圧迫すると強い痛みを発する部分があることがありますが、そうした部分には血行障害や炎症が存在する可能性があります。

腹直筋が、やけに固かったりお腹を触っただけでくすぐったがる場合は、ストレスが溜まっていたり精神が緊張していることが多く、虚弱で神経質な小児などに多くみられる症状です。

腎虚という、いわゆる老化による精力減退やひざ・腰の痛みなどの症状がある場合、ヘソの下の小腹の部分をさわるとフニャフニャといやに柔らかくなっていたりします。

※中医学の腹診とは直接関係があることではありませんが、赤ちゃんやまだ話すことができない小さい子供などが機嫌が悪く泣きじゃくっている場合、痛くて泣いているのか・痒くて愚図っているのか判断がつかなくて困ることがよくあります。こんなときには、手のひらでその部分を軽く押さえてみます。もし、痛ければ泣きますし、痒ければ機嫌が良くなり泣きやむことが多いものです。

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◆城戸宏美◆ プロフィール
元福井大学医学部付属病院看護師・登録販売者
(福井県立大学・武生高校卒)

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