中医学では、顔色も陰陽五行説によって、青色・赤色・黄色・白色・黒色の五つに分類します。そしてその色の具合から、肝・心・脾・肺・腎の異常を探ります。※顔色はなるべく、自然の光の中で観察します。蛍光灯などの光では顔色が変化してしまい、判断を間違えてしまうことがあるからです。
もし、あなたの顔色が以前より青っぽく見えてきたら、「肝」の異常を疑います。中医学の肝は、現代医学でいうところの肝臓の働きすなわち血液の貯蔵や老廃物の解毒だけでなく、感情や自律神経を調節する働きも担っていると考えられています。また血液を介して、目・脳・爪・筋肉を養います。
肝は「目」と関係が深く、目に異常を感じたら肝の異常も疑います。具体的に、肝の働きが悪くなると目が疲れやすくなったり、かすんだり、乾燥したり、ものがぼやけて見えたり、光がまぶしくなったりします。
また、うつやイライラなどの精神的な症状が現われたり、爪がもろくなったり、薄くなって剥がれやすくなります。筋肉のしびれや引きつり、こむら返り、貧血、便秘などの症状が出てくることもあります。
現代医学では、血液検査や超音波検査で肝臓の異常を見つけますが、中医学では自覚症状によって見つけ出します。
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◆城戸宏美◆ プロフィール
元福井大学医学部付属病院看護師・登録販売者
(福井県立大学・武生高校卒)
◆虎ノ門漢方堂◆
〒915-0813 福井県越前市京町3-1-26
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◆ この東洋医学のコラムは、虎ノ門漢方堂の薬剤師 城戸克治が、直木賞作家 邱永漢さんの依頼を受け、ほぼ日刊イトイ新聞の分家サイト「ハイハイQさん」に約3年間に渡り連載した医師/薬剤師向けの「中医学事始め」を一般の方向けにわかりやすく解説したものです。
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