市販されている花粉症の薬の多くには、鼻水や鼻づまりを解消させるため、内服薬、外用薬を問わず血管収縮剤が配合されていますが、血管収縮剤は使い方を間違えたり、血圧の高い人が使うと、脳圧の急激な上昇を引き起こし頭痛や脳内出血の原因になることがあります。

さらに、もうひとつ使い方で特に注意が必要と思われるのは、「気管支ぜんそく」の持病がある場合です。

なぜなら、鼻は喉と通じているため、血管収縮剤が含まれている点鼻薬を挿してすぐに横になったり頭を後ろへ反らしたりすると、点鼻薬が喉のほうにまで垂れ落ちてきて、喉の粘膜が収縮を引き起こしぜんそくの発作が誘発される恐れがあるからです。

また、薬の成分濃度が低いため、点鼻薬ほど心配する必要はないと思いますが、それでも一応、目は喉と通じていますから、血管収縮剤が含まれる目薬を差すときも注意は必要かも知れません。

・点鼻薬を挿す場合は、 常に身体を起こした状態で使用しすぐに横になったり頭を後ろに反らさないこと。

・目薬すなわち点眼薬を使う場合は、差したらすぐ目頭を押さえて液がのどの奥のほうへ落ちないようにすること。

・使用後、水やぬるま湯などで軽くうがいをして、喉の粘膜に薬剤がつかないよう気を配ること。

しかし、何といっても一番賢明なのは、気管支ぜんそくの持病がある方は、血管収縮剤が含まれている点鼻薬や点眼薬の使用を先ず控えることでしょうね。

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◆城戸宏美◆ プロフィール
元福井大学医学部付属病院看護師・登録販売者
(福井県立大学・武生高校卒)

◆虎ノ門漢方堂◆
〒915-0813 福井県越前市京町3-1-26
TEL 0778-22-2371


※ Q先生:邱永漢(きゅう・えいかん)
第34回直木賞受賞。経済評論家としても有名。
ほぼ日刊イトイ新聞「ハイハイQさん」で、城戸克治はコラムを3年間連載する。

※ この記事の著者:主任薬剤師 城戸 克治 プロフィール