先日、Q先生から晩餐会のお招きを受け、ほぼ1年ぶりに東京に行ってきました。晩餐会の時間は夜6時30分でしたから、夕方ごろに東京に到着しても十分に間に合うのですが、私は築地周辺で買出しするのが元々好きなため、朝一番に着くようにしました。

なぜ、そんなに朝早く急がなければいけないのかといいますと、築地に昼過ぎに行くとお目当ての塩鮭の専門店が店仕舞いしてしまっているからです。

大阪の黒門市場や京都の錦市場、名古屋の柳橋市場、小樽や札幌の市場などでもいろいろ探して回りましたが、塩鮭は東京の築地の店に限ります。昔ながらの旨味のある辛口の鮭は、ここでしかやっぱり見つけることが出来ません。おそらく、鮭の品質だけでなく、塩の浸け方自体が違っているのでしょう。

近年、塩分が身体に悪いということで甘口の鮭が市場に多く出回っていますが、それは表向きの理由でしかありません。

本当は、塩を多く使ったほうが鮭から余分な水分が外へ抜け出て味も格段に美味しくなるのですが、抜け出た水の分だけ重量が減って価格が安くなってしまうため、業者の方も非常に困っているという話です。

若い時は何でもたくさん美味しく食べれるため、食事の大切さに気がつかないものですが、50才ぐらいの年齢になると胃酸の分泌が20才時の半分以下に減少して食欲のほうもかなり衰えてくるため、美味しい食べ物に対しての関心は逆に年々高まっていきます。

築地から、昔ながらの辛口の鮭がなくならないことを切実に祈っています。

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◆城戸宏美◆ プロフィール
元福井大学医学部付属病院看護師・登録販売者
(福井県立大学・武生高校卒)

◆虎ノ門漢方堂◆
〒915-0813 福井県越前市京町3-1-26
TEL 0778-22-2371


※ Q先生:邱永漢(きゅう・えいかん)
第34回直木賞受賞。経済評論家としても有名。
ほぼ日刊イトイ新聞「ハイハイQさん」で、城戸克治はコラムを3年間連載する。

※ この記事の著者:主任薬剤師 城戸 克治 プロフィール