全国の高齢者収容施設で、下痢や吐き気、腹痛などを訴える入所者が昨年末から相次ぎ、大きな社会問題となっています。ほとんどの場合、ノロウィルスによる感染性胃腸炎が原因と見られていますが、どうして急に
このような大量発生を起こすようになったのでしょうか。

一般に、ノロウィルスは冬場に比較的よく見られる病原体で、カキやハマグリなどの二枚貝を生食したり、保菌者や汚染物に接触することによって主に感染するのではないかと考えられています。毒性はあまり強いほうでなく感染しても軽くすむ場合がほとんどで、通常、二日ほどで症状は簡単に治まるようです。しかし、体力や抵抗力の弱い高齢者や乳幼児に感染すると厄介で、今回のように死者が出たりすることがあります。

厚生労働省は、現時点では例年に比べ著しい流行とはいえないといった見方をしているようですが、テレビや新聞などの報道を見ていますとインフルエンザの代わりにノロウィルスが猛威を振るっているようにも思えます。

少し個人的見解になりますが、私は今回のノロウィルスの流行は昨年末からの異常気象と何らかの因果関係があるのではないかというふうに疑っています。

なぜなら、今回のように暖冬から一転して急に寒くなった場合には、身体が温度変化に対応することができず免疫力が極端に落ちるということが多いからです。

虎ノ門漢方堂のダイエットとは
更年期障害・自律神経失調症・鬱
腰・肩・関節・ひざの痛み・リウマチ

友だち追加

◆城戸宏美◆ プロフィール
元福井大学医学部付属病院看護師・登録販売者
(福井県立大学・武生高校卒)

◆虎ノ門漢方堂◆
〒915-0813 福井県越前市京町3-1-26
TEL 0778-22-2371



◆ この東洋医学のコラムは、虎ノ門漢方堂の薬剤師 城戸克治が、直木賞作家 邱永漢さんの依頼を受け、ほぼ日刊イトイ新聞の分家サイト「ハイハイQさん」に約3年間に渡り連載した医師/薬剤師向けの「中医学事始め」を一般の方向けにわかりやすく解説したものです。

※この記事の著者、城戸克治のプロフィールはこちら