第305回 あの五嶋みどりさんが　（その１）

わずか10才でニューヨークフィルの大晦日コンサートにソリストとして招かれ、スタンディング・オヴェイションを受けた日本が誇る世界的ヴァイオリニスト、五嶋みどりさんへのインタビュー番組をお正月にＮＨＫで放送していましたが、番組の中で彼女は原因不明の拒食症で一時期、相当困っていたという話をされておられました。

拒食症は主に精神的なストレスによることが多いものですが、彼女のような世界的な演奏家であればコンサートや演奏会の規模も大掛かりで、それは大変なプレッシャーになることでしょう。また、彼女は大学で心理学を専攻しているというような話もされておりましたが、ある意味、それは彼女にとって極めて当然の選択なのかも知れません。

しかし、中医学的に彼女の性格、体質、症状などをテレビの画像や音声などから推察致しますと、彼女の拒食症の原因は精神的なストレスとは別のところからきているのではないかと、私は思うのです。

なぜなら、彼女のような一流の演奏家は常人と比べて音感が並外れて敏感で、同じ音量の音を聞いても普通の人間の何倍も耳に物理的な負担がかかるというふうにも考えられるからです。

次回、もう少し詳しく紹介いたします。