40才までに発見されるガンと50才以降に発見されるガンとでは、ガン自体の性質がかなり異なるという興味深い報告がいくつかあります。

それらの報告によれば、40才までに発見されるガンは成長のスピードが比較的速く転移しやすいとされていますが、50才以降に発見されるガンのほうは成長のスピードが遅く転移を起こす可能性も割合いに低いといったような見方をされています。

例えば、他の病気で死んだ人を解剖してみたら「実はガンに罹っていた」という話を耳にすることがありますが、ほとんどのケースで年齢が50才を大きく超えています。また、40才ぐらいでガンが発見される方の場合では、家系に何人かのガン患者がおられることが多く、背景に遺伝子的な問題が存在することが指摘されていますが、50才以降のある程度の年齢になってからガンが発生した方の場合では、遺伝子的な問題よりもむしろ自然治癒力の低下のほうが大きな要因になっていると考えられています。

現在、世界有数の長寿国である日本では、男女の平均寿命が80才前後の高い数字を示しておりますが、そのことは、見方を代えれば、日本人が自然治癒力を高める世界トップレベルの素晴らしい環境で生活しているという証明でもあります。

※現在、いろいろな健康法が世界中から日本に輸入され、テレビや雑誌などで注目を集めています。しかし、冷静に考えれば、日本のほうが健康のレベルは高いわけです。「青い鳥」の寓話ではありませんが、身近なものを軽視して無思慮に何にでも手を出してばかりいると、後で後悔する恐れは多分にあります。

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◆城戸宏美◆ プロフィール
元福井大学医学部付属病院看護師・登録販売者
(福井県立大学・武生高校卒)

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◆ この東洋医学のコラムは、虎ノ門漢方堂の薬剤師 城戸克治が、直木賞作家 邱永漢さんの依頼を受け、ほぼ日刊イトイ新聞の分家サイト「ハイハイQさん」に約3年間に渡り連載した医師/薬剤師向けの「中医学事始め」を一般の方向けにわかりやすく解説したものです。

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