舌の形状には代表的なパターンがあり、色々なことが推測できます。(いくつかのパターンが複合している場合もあります)
もし、あなたの舌が大きくぼてっとしていたら(歯の跡がついていたりすることもあります)、あなたは気が不足している可能性があります。こんな場合、舌の色は淡い紅色とか淡い白色で、舌苔は白くて薄いものです。そして、疲れやすい・体に力が入らない・動くとすぐに息切れする・めまい・汗をかきやすい・風邪をひきやすいなどの症状が出やすくなります。・・・中医学的にいえば、「気虚」という状態です。
このような状態は、食欲不振・ストレス・肉体疲労・性生活の不節制・老齢・虚弱体質・多産・重病・長期にわたる病気などが原因となって引き起こされたりします。また、早産や高齢出産によって生まれた子供の場合などにも現れることもあります。
こんなときは、中医学では「気というものは食べ物から作られるから、胃腸の働きを良くするものや気を増やすものを取るか、栄養のバランスが取れた消化の良いものを食べるかして、気を補ってやればよい」というふうに考えて治療していきます。
漢方薬なら、朝鮮人参や黄耆(おうぎ)などの気を補ったり、気を増やす働きを持つ生薬の配合されたものをよく使います。おすすめしたい食べ物は、牛肉・鶏肉・ヤマイモ・しいたけ・栗・銀杏・そら豆など。
控えたほうがよいものは、お酒・たばこ・辛いもの・アイスクリーム・スイカなどの気を減らしやすいものや胃腸を冷やしその働きを悪くする食べ物です。
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◆城戸宏美◆ プロフィール
元福井大学医学部付属病院看護師・登録販売者
(福井県立大学・武生高校卒)
◆虎ノ門漢方堂◆
〒915-0813 福井県越前市京町3-1-26
TEL 0778-22-2371
◆ この東洋医学のコラムは、虎ノ門漢方堂の薬剤師 城戸克治が、直木賞作家 邱永漢さんの依頼を受け、ほぼ日刊イトイ新聞の分家サイト「ハイハイQさん」に約3年間に渡り連載した医師/薬剤師向けの「中医学事始め」を一般の方向けにわかりやすく解説したものです。
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