神奈川県の女性(56)が今月26日に「苦汁(にがり)」の原液を誤って与えられ、意識不明の重体となっているというニュースを昨日知りました。

この女性は、便秘のため昨年12月頃から民間療法で効果のあるという「にがり」を2.5%に薄めた液を200cc与えられていたという話ですが、26日は職員に冷蔵庫内の「にがり」と書かれたペットボトルの液体を
そのままの状態で与えられ、約40分後にグッタリして顔色も悪くなったため、救急車で病院に搬送されたそうです。

報道された内容だけではペットボトルの液体が本当に「にがり」だったのかどうかは分かりませんし、毒物を混ぜられた可能性も否定は出来ませんが、毒物ではなく本当に「にがり」だったとしても今回の事故は当然起こりえる話です。

このコラムでも以前に「にがり」の危険性について書きましたが、それ以外の健康食品でも取り扱いに注意しなければならないものは非常にたくさん存在しています。

落ち着いてよく考えてみると、健康食品でよく効くというものには何か薬品のようなものを合法的、または非合法的に加えてあるケースも考えられますし、また、効果があるというデータ自体がねつ造されている可能性も捨て切れません。

現在、アガリクスやメシマコブなどが「ガンによく効く」と盛んに宣伝されていますが、その国立研究所によるデータが販売メーカーによって勝手にねつ造されたものであるということは薬局の間では非常に有名な話です。

※現在、アガリクスの販売業者らに対して、全国の被害者たちによる集団訴訟が起こされているという事実もあります。

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◆城戸宏美◆ プロフィール
元福井大学医学部付属病院看護師・登録販売者
(福井県立大学・武生高校卒)

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TEL 0778-22-2371



◆ この東洋医学のコラムは、虎ノ門漢方堂の薬剤師 城戸克治が、直木賞作家 邱永漢さんの依頼を受け、ほぼ日刊イトイ新聞の分家サイト「ハイハイQさん」に約3年間に渡り連載した医師/薬剤師向けの「中医学事始め」を一般の方向けにわかりやすく解説したものです。

※この記事の著者、城戸克治のプロフィールはこちら