肌に透明感やツヤがあれば、血液の量も豊かで血行もよい状態です。反対に肌にツヤが無く、くすんでいたり、荒れていれば、血液の量も不足気味で血行も悪い状態であると、中医学では判断します。
西洋医学の貧血は、血液中の赤血球やヘモグロビンの濃度が低い状態を主に指します。しかし中医学では、血液の全体量が少ないことも「血虚」と呼んで問題視しています。
血虚になると十分に体を温めることが出来ず、寒がり・手足が冷たいなどの冷えの症状が出てきます。また、皮膚への栄養分の補給も滞り、細胞が新しく生まれ変わることが出来なくなるため、厚みや弾力が失われ、肌の状態が悪くなってきます。特に血虚は、生理で定期的に血液が失われる若い女性に多く見られます。それ以外の場合は、胃潰瘍・子宮筋腫などの病気で身体のどこかで出血している可能性があります。
鉄分は、タンパク質と脂肪分と同時に摂取しないと体内にうまく吸収することが出来ません。鉄剤を服用している人は、食後すぐに飲まれたほうが胃腸にも優しく、吸収もよくなります。また、カフェインは鉄分の排泄を促進しますので、緑茶・煎茶・紅茶・コーヒー・ドリンク剤などのカフェインが多く含まれている飲み物は控えられたほうが賢明です。
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◆城戸宏美◆ プロフィール
元福井大学医学部付属病院看護師・登録販売者
(福井県立大学・武生高校卒)
◆虎ノ門漢方堂◆
〒915-0813 福井県越前市京町3-1-26
TEL 0778-22-2371
◆ この東洋医学のコラムは、虎ノ門漢方堂の薬剤師 城戸克治が、直木賞作家 邱永漢さんの依頼を受け、ほぼ日刊イトイ新聞の分家サイト「ハイハイQさん」に約3年間に渡り連載した医師/薬剤師向けの「中医学事始め」を一般の方向けにわかりやすく解説したものです。
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