第94回 すべては、バランスから始まる!

いろいろな症状から
病気の部位を予測できる臓腑弁証で
どの臓器が異常を起こしているかが分かったら、
その異常がどんな性質のものかを
先述の八鋼弁証や
「気・血・水(津液)弁証」などの方法を使って
探っていきます。

気・血・水弁証とは
人体の構成要素である
気・血・水のバランスを把握する診断学で、
それらが過不足なくスムーズに体内を廻っていれば
正常な状態というふうに考えます。

この場合の「気」とは、
人体の機能とか働きのことを指し、
生命活動と人体構成の最も基本となるものです。
気は陰陽の陽に属し、
血液循環や新陳代謝を促進する・
身体を温め機能を活発化して体温を正常に保つ・
外部から邪気の侵入を防ぐ・血や汗や尿などの漏れを防ぐ
などの働きを持っています。

「血」は陰に属し、血液だけでなく、
精神活動の主な基礎物質でもあります。
その働きは、全身に栄養を供給し、身体を潤し、
人間の精神活動をいろいろと支えています。
血が不足すると、
目がくらむ・毛髪が細くなったりパサパサする・
皮膚が乾つく・四肢がしびれる・動きが鈍くなる・
精神力が衰える・記憶力が減退する・眠れない・
夢を多く見る・イライラする・ぼんやりする・
胸がドキドキして不安になる・ノイローゼ
などの症状が現れます。

「水(津液)」は陰に属し、
各臓器・器官・組織内の液体と
通常の分泌物など体液全般を意味しており、
臓腑・筋肉・毛髪・粘膜などを潤し
関節の働きを円滑にするなどの働きをしています。

こうした方法で
病気の部位や性質を知ることができれば、
中医学では
その病気の原因を見つけることができます。

例えば、目が疲れやすく筋肉がこわばり
物忘れしやすいなどの症状がある場合は、
目の働き・筋力・脳の記憶力などは
主に五臓の肝に貯蔵されている
血によって保持されているという中医学の経験則から、
肝の血の不足が原因であると診断することができます。

サブコンテンツ

ページの先頭へ

メニュー