第88回 熱い病気、寒い病気?

八綱弁証という物差しで身体を診る場合、病気の性質が寒性か熱性であるかを判定することは、治療の方法を決める上で大変に重要なことです。

寒性の病気を冷やしたり・熱性の病気を温めたりしてしまうと、よくなる病気まで逆に悪化してしまいます。原則として、寒性の病気は温めて、熱性の病気は冷やして治療していきます。

例えば、寒性の病気の場合、寒がり・厚着・顔色が青白い・温かい飲食物を好む・手足が冷えやすい・冷房が苦手・水分をあまり飲まない・口の中に唾液が多くたまる・多尿・便は軟らかく下痢気味・舌はうすいピンクか青紫色・舌苔は白色・脈は遅いなどの特有な症状があります。

もう少し具体的にいえば、尿の場合では無色透明で水のようにうすい尿が多量に出ますし、痰の場合には無色透明か白い泡状の水っぽくシャバシャバした痰になったりします。こういった冷えが原因と考えられる一連の症状は、「寒証」と呼ばれています。

また、熱性の病気では、暑がり・身体が熱っぽい・眼が充血する・顔色や患部の色が赤くなる・冷たい飲食物を好む・口の中が乾燥してのどが渇く・便秘気味で便は固め・尿の色は濃くて量は少ない・舌は赤みが濃い・舌苔は黄色っぽい・脈は速くなるなどいわゆる「熱証」と呼ばれる特有の症状が見られます。

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