「インフルエンザの学級閉鎖がない国の秘密とは?」

インフルエンザの発生地といわれている中国の場合、私の聞いた話では、抗ウィルス薬もほとんど輸入していないということですし、インフルエンザによる学級閉鎖というものもないそうです。

中国の一般家庭には、常備薬として板らん根というものが置いてあります。板らん根は日本ではほとんど知られていませんが、中国では非常にポピュラーな薬草の一つです。この薬草は、抗菌作用の他に抗ウィルス作用も持っているといわれています。ですから、中国ではインフルエンザの流行時に感染を防ぐため、小・中学校の校門のところで登校してきた子どもたちののどに、この板らん根の煎じ液をスプレーで吹きつけたりしています。

また、以前には病院や学校・仕事場でも、大きなやかんで板らん根をグラグラと煎じてはみんなで飲んでいたという話です。現在では、エキスにした顆粒タイプのものや角砂糖みたいにエキスを固めたものなども市場に出ており、風邪やインフルエンザなどが流行り始めると、みんなが予防のためにすぐにそれを飲みだすので大流行することはあまりないそうです。

日本では、風邪に葛根湯ばかりを使いたがりますが、中医学では風邪にも熱性と寒性の区別をしており、葛根湯は寒気がして汗をかかないような寒性の場合に使い、インフルエンザのような高熱が出て感染力の強い熱性の場合には、板らん根・金銀花・連翹など清熱解毒薬といわれる、解熱作用の他に抗菌作用と抗ウィルス作用を併せ持つ薬草の配合されたものを使います。

また、これらは細菌やウィルスが放出した毒素を中和し免疫力を高める作用もあるといわれており、特に板らん根はインフルエンザだけでなく、扁桃腺炎・おたふく風邪・帯状疱疹・ウィルス性の肝炎などにも、中国では幅広く使われています。さらに、抗生物質のような副作用がないといったことも誰でも安心して使える理由です。

風邪やインフルエンザが発症するかどうかは、体の免疫力も関係しています。過労や睡眠不足・栄養不足などによって免疫力が弱くなると、かぜにかかり易くなったり、こじれやすくなったりしますので、この点にも気をつけられたほうがよいでしょう。

インフルエンザの学級閉鎖がない国の秘密とはインフルエンザの発生地といわれている中国の場合、私の聞いた話では、抗ウィルス薬もほとんど輸入していないということですし、インフルエンザによる学級閉鎖というものもないそうです。

中国の一般家庭には、常備薬として板らん根というものが置いてあります。板らん根は日本ではほとんど知られていませんが、中国では非常にポピュラーな薬草の一つです。この薬草は、抗菌作用の他に抗ウィルス作用も持っているといわれています。ですから、中国ではインフルエンザの流行時に感染を防ぐため、小・中学校の校門のところで登校してきた子どもたちののどに、この板らん根の煎じ液をスプレーで吹きつけたりしています。

また、以前には病院や学校・仕事場でも、大きなやかんで板らん根をグラグラと煎じてはみんなで飲んでいたという話です。現在では、エキスにした顆粒タイプのものや角砂糖みたいにエキスを固めたものなども市場に出ており、風邪やインフルエンザなどが流行り始めると、みんなが予防のためにすぐにそれを飲みだすので大流行することはあまりないそうです。

日本では、風邪に葛根湯ばかりを使いたがりますが、中医学では風邪にも熱性と寒性の区別をしており、葛根湯は寒気がして汗をかかないような寒性の場合に使い、インフルエンザのような高熱が出て感染力の強い熱性の場合には、板らん根・金銀花・連翹など清熱解毒薬といわれる、解熱作用の他に抗菌作用と抗ウィルス作用を併せ持つ薬草の配合されたものを使います。

また、これらは細菌やウィルスが放出した毒素を中和し免疫力を高める作用もあるといわれており、特に板らん根はインフルエンザだけでなく、扁桃腺炎・おたふく風邪・帯状疱疹・ウィルス性の肝炎などにも、中国では幅広く使われています。さらに、抗生物質のような副作用がないといったことも誰でも安心して使える理由です。

風邪やインフルエンザが発症するかどうかは、体の免疫力も関係しています。
過労や睡眠不足・栄養不足などによって免疫力が弱くなると、かぜにかかり易くなったり、こじれやすくなったりしますので、この点にも気をつけられたほうがよいでしょう。

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◆城戸宏美◆ プロフィール
元福井大学医学部付属病院看護師・登録販売者
(福井県立大学・武生高校卒)

◆虎ノ門漢方堂◆
〒915-0813 福井県越前市京町3-1-26
TEL 0778-22-2371



◆ この東洋医学のコラムは、虎ノ門漢方堂の薬剤師 城戸克治が、直木賞作家 邱永漢さんの依頼を受け、ほぼ日刊イトイ新聞の分家サイト「ハイハイQさん」に約3年間に渡り連載した医師/薬剤師向けの「中医学事始め」を一般の方向けにわかりやすく解説したものです。

※この記事の著者、城戸克治のプロフィールはこちら