食中毒の予防として、肉食が多いヨーロッパではパセリ・タイム・セージ・レモングラス・ミントなどのハーブ類やマスタード・コショウなどの香辛料を料理によく使います。

中国では、スベリヒユという雑草が同じように使われます。正式名は馬歯莧(ばしけん)といい、茎は赤色・葉は緑色・花は黄色・根は白色・実は黒色いことから五行草とも呼ばれています。

中医学では、細菌やウイルスなどによる伝染病や感染症を熱毒といいますが、五行草は熱毒によいとされ、胃腸のトラブルや赤痢などにも昔から用いられてきました。

五行草に関する話として有名なのが、赤痢に罹った娘が継母から食べ物も与えられず、あまりの空腹のために五行草を食べたところ、赤痢が治ってしまったという逸話です。食べ方は茎や葉を茹でてお浸しにしたり、油炒めにしたり、味噌汁の具にしたり、味噌和えにしても美味しく食べられます。また、五行草は雑菌にだけでなく、膀胱や尿道、腎臓など、へそから下の不調にもよいとされます。※余談ですが、日本の山形県では五行草は天ぷらやお浸しとして美味しく食べられております。

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◆城戸宏美◆ プロフィール
元福井大学医学部付属病院看護師・登録販売者
(福井県立大学・武生高校卒)

◆虎ノ門漢方堂◆
〒915-0813 福井県越前市京町3-1-26
TEL 0778-22-2371



◆ この東洋医学のコラムは、虎ノ門漢方堂の薬剤師 城戸克治が、直木賞作家 邱永漢さんの依頼を受け、ほぼ日刊イトイ新聞の分家サイト「ハイハイQさん」に約3年間に渡り連載した医師/薬剤師向けの「中医学事始め」を一般の方向けにわかりやすく解説したものです。

※この記事の著者、城戸克治のプロフィールはこちら