第61回 減塩生活の落とし穴?

塩からい味のものには塩分が多く含まれるため、西洋医学では高血圧や動脈硬化によくないとされています。さらに、胃潰瘍や胃ガンの原因にもなるということで、取りすぎには十分注意するようにいわれております。

確かに、塩分を多めに取る傾向のある人は、それは気をつけなければならないことでしょう。しかし、塩分は身体に必要不可欠なものであり、それが不足すると水分や体温の調節・脳への情報伝達・筋肉を動かすことなどがうまくできなくなってしまいます。

また、気候や食生活および人種によっても塩分の必要量はかなり変化しますから、そういうことを考慮しないで一方的に減塩することには気をつけねばなりません。例えば、西洋人と日本人とでは、菜食が多い食事や湿度の高さなどから考えて日本人のほうが塩分を多く取る必要があるといわれています。

中医学では、塩からい味のものは腎の働きを養う・下降させる・硬いものを軟らかくするなどの性質があると考えられています。したがって、便が腸の中で固くなって便秘していても塩からいものを食べると便秘が解消することがよくあります。

例えば、塩類性の下剤である酸化マグネシウムや硫酸マグネシウム・硫酸ナトリウムなどは病院でもよく使われますが、その作用の仕組みはそれらが腸からほとんど吸収されないため、浸透圧により腸管内の水分などの再吸収が妨げられて腸内の内容物が水分を多く含み軟らかくなって水様便の状態になることに拠ります。

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