第50回「名医の条件とは?」

「健全な精神は、健全な肉体に宿る」といいますが、実は外国のことわざが誤訳されたものだと聞いたことがあります。「健全な肉体には健全な精神が宿るように、努力しなければならない」というのが本当の訳文だそうです。

確かに、医者だからりっぱな人間であるとか、エライ人間であるというのもおかしな話で、「医者は人様の大事な生命を預かる職業だから、医者になったらりっぱな人間になるように、努力しなければダメだよ!」というふうに解釈するのが正しいようです。

今回の新型肺炎SARSでは、診察を拒否する医師のことがテレビで大々的に報道されていましたが、あの方たちにも家族があり、自分の命が大切なのは私たちと同様ですから、一方的に責めるわけにはいきません。また、ベトナムからSARSの危険を全世界に警告し、自らもその病気に倒れたカルロ医師の崇高な生き方をすべての医師に求めるわけにもいきません。医療に従事する者としてある種の覚悟は必要ですが、それは周りも出来るだけの努力をしてからの話です。

カルロ先生のご冥福を、心からお祈り申し上げます。

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