第47回「郷に入れば、郷に従え」

春は「肝」に関係が深い季節で、肝の症状は春に変化することが多いものです。肝は、伸び伸びすることを好み、ウジウジ・グズグズ・イライラすることを嫌います。そのため、毎日の生活や仕事でストレスを溜めて、悩んだり怒ることはよくありません。なるべく、気分よく楽しく生活することが必要です。

肝によい影響を与える果物として、リンゴやユズなど体を温めるもの、レモンなど体を冷やすもの、梅など体を温めも冷やしもしないものがあります。同じ酸っぱい果物でも、寒い季節はリンゴやユズ、暑い季節にはレモンなどというように使い分けることで、寒・熱のバランスを保つことが可能です。

少し話は変わりますが、インドやタイ、アフリカなどの非常に暑い地域では、中医学の考えとは逆に唐辛子やコショウ・体が熱くなるようなカレーやトムヤンクン(辛くて酸っぱいタイの代表的料理)などの香辛料や料理を好んで使ったり食べたりします。しかし、それらは胃酸の分泌を促進したり、腸内の異常発酵や腐敗を防いだり、汗をかかせ気化熱で体を冷やすなどの働きを持っています。

世界中が身近になった現代では、このように中医学の理論が当て嵌まらないケースが出てきます。そんな場合は中医学に固執せず、「郷に入れば、郷に従え」を実践することです。※中医学は、中国の地域・風土・気候・風習に基づいて成り立っているものです。しかし、日本は中国と気候風土などの条件が比較的似ているため、中医学の理論を参考にできるのです。

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