第45回 生きるか、死ぬかの判断?

細菌に感染した場合、抗生物質が使われる理由についてお話します。まず、細菌に感染したということは、体の抵抗力が弱って感染しているわけですから、そのままにしておくと体内で細菌の増殖が拡大して危険な状態になる可能性があるため、その細菌を殺滅するために抗生物質が使われます。

確かに、抗生物質は副作用もありますし、肝臓にも負担がかかることも事実です。そのため、副作用のデメリットよりも細菌感染を防ぐ作用のメリットのほうが大きいと考えられる場合のみ処方されるのが本当です。

現在、抗生物質の安易な使用による耐性菌の出現が大きな問題になっており、放っておくと現代医学の根底を揺るがしかねません。なにしろ、伝染病の治療はもちろん感染症のため簡単な傷の手当てや手術さえも出来なくなります。また、抗生物質にもいろいろな種類がありますが、全ての菌に有効なものはありません。そのため、菌によって使い分けをしなければ効きません。

それに、使用する場合も短期間で目的の菌をやっつけることが大事で、長期の使用は副作用と耐性菌出現の防止のためにもよほどの理由がない限り避けることが大切です。なお、抗生物質は細菌より小さいウィルスなどにはほとんど効果がありません。

また、薬嫌いな方にはよくあることですが、何でも薬はダメだという反応は場合によっては命取りになることがあります。あまり短絡的に考えないで、その場合の状況を把握することが大切です。

抗生物質とは、生物(微生物に限らず、高等植物、昆虫類などを含む)によって産生される化学物質であって、「その希釈溶液が他の微生物を殺す働きがある」または「その発育を阻止する働きを持つものである」と定義されています。

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