第44回「アレルギー治療の落とし穴」

アトピー・花粉症・ぜんそくは、主にアレルギーによって引き起こされる病気です。アレルギーとは、通常では体に害を与えない花粉・ハウスダスト・カビ・食物などに対して、免疫系が過剰反応を起こした状態を指します。

ですから、アレルギー治療の本質は、それらに対して免疫系が過剰反応しないようにすることで、アレルゲンを避け続けたりステロイドを使い続けることだけではないはずです。ところが、ほとんどの病院ではアレルギー反応を抑えるだけの治療が多くなってきています。

しかし、ステロイドは症状を抑制する薬に過ぎません。それに、免疫系は抑えつけられると過剰反応がかえって強まる傾向があり、だんだん強力な治療が必要となってきます。長期の使用では、免疫能力も徐々に低下してしまい感染も起こりやすくなってきます。

このように、体質を改善することを考慮しないステロイド療法はかなりのリスクを伴います。しかし、目の前の苦しみを放っておいて、理想だけを押しつけるのも賢い方法とはいえません。とりあえずでも、現在のつらい症状を緩和しないと、痒みが余りにつらくて、治療する気力もなくなってしまうからです。

具体的には、なるべく弱いステロイドを使用したり・塗る回数を減らしたり・使う範囲を狭くしたり・代用できるものを探して併用したり・養生法を考えたりして、使う量をだんだん減してもやっていけるように工夫をすることが重要になってきます。

周りに煽られステロイドだけを悪者にしたり、何も考えずに薬を塗り続けることは根本的な解決にはなりません。時には、100点でなくても60点で満足できるように頭を切り替えることも必要です。

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