第43回「痛みと賢く付き合う」

「○○○を飲んだら、3日でひざの痛みや腰痛が治った」とかいう広告のようなものを、この頃よく目にします。もちろん、単なる打ち身や捻挫なら早く治るでしょうが、お年寄りなどのひざや腰の痛みは、その部分の筋肉が弱ってきたり、血液の流れが悪くなってきたり、骨や軟骨などがスリ減ってきたりして、総合的に痛みが起こっている場合がほとんどですから、3日ぐらいで治ることは物理的にも不可能なことです。多少は楽になったとしても治ったわけではなく、また無理をしたり同じように動いたりすると痛みは軽くてもその部分は修復できずに症状は逆に悪化してしまいます。

特に気をつけてほしいのは、興奮作用や覚醒作用、麻痺作用を持つ物質が関係している場合で、「漢方薬や健康食品だから」「自然のものだから・・・」と安心していても、その実体は興奮・覚醒・麻痺させて痛みをごまかしているだけで、その部分を治しているわけではありません。

考えてみれば分かることですが、痛みは決して悪いだけのものではありません。「その部分が傷んできてますよ、気をつけてください。」という、身体の注意信号でもあるのです。ですから、強制的に痛みを止めてしまうと身体の状態がどうなのか分からなくなり、無理をしてしまうことがよくあります。

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