「気がつけば、あなたもガン」、関根先生のコラムの題名をお借りしてまことに恐縮ですが、私たちが気がつかなくても、毎日のように私たちの身体の中では数多くのガン細胞が発生しております。

一般に、医学的にガンと診断されるのはほとんどの場合、直径数ミリから1センチ程度の目で捉えることができる大きさに成長してからのものですから、いくら定期的に検査を受けていても、現在の医学の水準ではすべてのガンを早期発見するのはそれほど簡単なことではありません。

また先日、お話しましたように、免疫の働きは20才を過ぎると急激に衰えてきますが、自然治癒力のほうはそれほど急激には衰えてこないため、免疫が担当すべきガン細胞への監視能力や排除能力の低下を補って、ガンが診断可能な大きさに成長することを何とか防いでいてくれています。

しかし、自然治癒力といえども、40才ぐらいからはほとんどの人で働きが低下し始め、ガン細胞の分裂のスピードを制御することがだんだん困難になってきます。ガンは通常、発生から10~20年ほどで診断可能な大きさになると言われていますが、自然治癒力が衰え始めて10~20年ほど経過した50才前後から60才近くの年齢になるとガンに罹る人の割り合いは本当に理論通りに著しく増加してきます。

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◆城戸宏美◆ プロフィール
元福井大学医学部付属病院看護師・登録販売者
(福井県立大学・武生高校卒)

◆虎ノ門漢方堂◆
〒915-0813 福井県越前市京町3-1-26
TEL 0778-22-2371



◆ この東洋医学のコラムは、虎ノ門漢方堂の薬剤師 城戸克治が、直木賞作家 邱永漢さんの依頼を受け、ほぼ日刊イトイ新聞の分家サイト「ハイハイQさん」に約3年間に渡り連載した医師/薬剤師向けの「中医学事始め」を一般の方向けにわかりやすく解説したものです。

※この記事の著者、城戸克治のプロフィールはこちら