今から二、三十年ほど前までの食糧が慢性的に不足していた時代には、血小板の凝集力が弱くて出血しやすい人の比率が高かったそうです。また、白血球の粘着能力も弱くて、風邪やインフルエンザなどの感染症に罹る人の割り合いもずいぶん多かったみたいです。

しかし、現在のように食料が溢れるほど豊富になって栄養状態が過剰気味になってきたら、逆に、血小板が凝集する力が強くなって脳梗塞や心筋梗塞などの血栓症に罹る人たちが大幅に増えてきています。

また、以前のように、免疫力が低下して風邪やインフルエンザなどに罹る人よりも、反対に、免疫が過剰になって花粉症や喘息、アトピー性皮膚炎などのアレルギー疾患を引き起こす人たちが急激に増えてきてしまっている状態です。

つまり、栄養状態の善し悪しによって、罹患する病気の質が大きく変化してしまったのです。そのため、現在は医薬品だけでなく、食品についてもアレルギー反応を抑えたり、「血液サラサラ」というか血小板の凝集力を抑える作用を持つものが、特に世間の注目を集めるようになってきています。

中医学では、漢方薬を使うだけでなく食養生にもいろいろと気を使いますが、それは栄養状態によって病気の質が変わってしまうことなど、身体への食べ物の及ぼす影響の大きさを今までの長い経験でよく分かっているからです。

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◆城戸宏美◆ プロフィール
元福井大学医学部付属病院看護師・登録販売者
(福井県立大学・武生高校卒)

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※ この記事の著者:主任薬剤師 城戸 克治 プロフィール