第254回 「ある日突然、ガンに」

西洋医学の面から考えれば、
私たちの身体の正常な細胞が
ガン細胞に変化するのは
「分裂する細胞」だけだということが言えます。
また、正常な細胞が細胞分裂の過程を得ずに、
ある日突然、ガン細胞に変わることはありえません。

ですから、抗ガン剤の多くは、
細胞が分裂する段階の部分に作用し、
骨髄などの細胞分裂の盛んな部分は
抗ガン剤の副作用の影響を受けやすくなります。
例えば、抗ガン剤の投与や
放射線照射をした後、しばらくすると
赤血球や白血球などが減少しやすくなるのも、
細胞分裂が非常に盛んな骨髄が
ダメージを受けている証拠です。

また、成人が中枢神経のガンや
心臓のガンに侵されることは
まずないというふうに言われていますが、
その大きな理由の1つに
脊髄を形成する中枢神経細胞や
心臓の筋肉の元である心筋細胞は、
小児になるまでの間に
すでに必要な分裂を終えているということがあります。
幼児の定期的な健康診断の場合でも、
神経芽種とよばれる
末梢神経細胞のガンの検査を行いますが、
これも上記と同じ理由で
5才以上の児童に生じる可能性は
ほとんどありません。

以上のことから推察すれば、
大人に比べて新陳代謝が活発で
細胞分裂が盛んな子供たちの方が
ガンに罹りやすいと思われるのですが、
実際には大人になるほど
逆にガンは発生しやすくなります。
なぜなら、歳を取れば取るほど
身体の免疫力が低下してくるからです。
中医学では、免疫の低下は
腎の衰えからくるものとされており、
ひざや腰の弱りがその兆候を表わしています。

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