第253回 心臓のガン、聞いたことがありますか

暑い夏の日差しがようやく傾きかける
9月になると、私の住んでいる市町村では
秋の集団健康診断が一斉に始まります。
そのため毎年、私どものところでは、
秋は通常の季節と比べて
成人病に関する相談が増えてまいります。

そんな中で、ここ数年気にかかるのは、
肺ガンや大腸ガンの患者さんが
以前と比べてやけに多くなっていることです。
昔はそういう種類のガンはあまり多くなく、
薬局に相談に来られるガンの患者さんといえば、
大半は胃ガンや肝臓ガン、
婦人科系のガンだったような気がしますが、
環境汚染や食生活の大きな変化が
やはり影響を及ぼしてきているのでしょうか。

また、少し話がそれますが、
今まで私が読んだことのある
幾つかの医学の専門書によれば、
人間の身体のどこにでも
ガンは発生するという話だったはずでしたが、
20年以上も薬局で
漢方薬や病気の相談をしていても、
心臓にガンができたという話は
一度も患者さんから聞いたことがありませんでした。
よほど心臓のガンは症例が少ない、
極めて特殊な種類のガンであると思われます。

しかし、中医学的な立場から考えると、
このことは十分に納得できる話です。
なぜなら、中医学では
ガンやポリープなどの腫瘍は
血液が澱んで非常に流れにくくなった
瘀血(おけつ)という状態から
引き起こされたものと考えられているからです。
つまり、血液が大量かつ
スムーズに流れなければならない心臓は
当然、ガンができにくい臓器ということが言えます。
ですから中医学では、ガンの治療法は
活血化瘀(かっけつけお)法という
血液の局所的な滞留状態を改善して
血流をよくする方法が基本になります。

※骨のガンは、骨肉腫などと言います。
  また、筋肉に出来るガンは、
  筋肉腫というふうに呼ばれています。
  全体が筋肉の塊りである心臓の場合は、
  心臓ガンでなく心筋肉腫という病名になります。

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