第251回 「美人の湯」は、肝臓病にも効く? 

【重曹泉】(ナトリウム炭酸水素塩泉)
重曹が主成分の温泉で、
アルカリ泉とも呼ばれています。
入浴すると、お湯の成分が
皮膚の脂肪や分泌物を乳化して
汚れをきれいに落としてくれます。
また、皮膚表面の角質を溶解して
肌をなめらかな状態にしてくれます。
古来から、この泉質の温泉が
「美人の湯」と呼ばれることが多いのは、
おそらく以上の2つの理由によるためです。

また、胃がムカムカしたり
吐き気がするとき、
太田胃散などの胃腸薬を飲むと
スッキリと症状が取れて楽になるのは、
胃腸薬に配合されている重曹に
胃酸を中和する働きがあるからです。
そのため、この温泉には、飲用すると
胃酸過多や胃潰瘍に効くという表示が、
適応症のところにしっかりと書いてあります。
※重曹にはナトリウムも多く含まれています。
  高血圧や腎臓病の方は注意して下さい。

さらに、この温泉には
肝臓病や肝硬変、便秘にも効果がある
という話がありますが、これには少々、
三段論法的な説明が必要になります。

まず始めに、重曹が胃の中で
胃酸と中和して炭酸ガスを発生します。
次に、発生した炭酸ガスが
胃腸や肝臓などの臓器を刺激して、
胆汁の分泌や便の排泄を促進させます。
そのため、体内での便の貯留時間が短縮し、
肝臓への負担が軽減されて、
最終的に肝臓病や肝硬変の症状に
よい影響を与えてくれるというわけです。

また、肉に重曹をまぶすと、
肉が軟らかくなって
美味しい肉料理ができるという話が、
邱先生の奥様の
潘 苑蘭さんのコラムにありますが、
もしかしたら、重曹で肝硬変の肝臓も
軟らかくなってくれることがあるのかも知れません?

【適応症】
切り傷・やけど・慢性皮膚病

山形県の五色温泉、和歌山県の龍神温泉、
佐賀県の嬉野(うれしの)温泉が、
この泉質の代表的な温泉とされています。

サブコンテンツ
メニュー