第246回 食塩が添加? 熱海温泉

治療の目的に使われる温泉は
療養泉と呼ばれ、
含まれる成分や量によって
食塩泉・単純泉・硫黄泉・放射能泉・
重曹泉・硫酸塩泉・鉄泉など
約10種類ほどに分類されています。

【食塩泉】
日本の温泉に一番多く見られる泉質で、
ナトリウム塩化物泉とも呼ばれます。
舐めると塩辛く、入浴すると
皮膚に塩分が付着して
汗の蒸発が妨げられるため、
身体が温まっていつまでも
ポカポカと湯冷めしにくくなります。

一般に、冷え性によいとか、
よく暖まるとかいわれている温泉は、
大抵、この種類の泉質であることが多く、
静岡県の熱海温泉や
北陸の片山津温泉などがこれに該当します。
また、食塩泉には、
重曹・芒硝・ヨウ素などを含んだものもあります。

【適応症】
神経痛・筋肉痛・打ち身・痛風・
疲労回復・婦人病・皮膚病・消化器病・痔・便秘など。
(痛みや婦人病などに対しての効能は、
 主に血液循環が改善することによるものと思われます。
 また、皮膚病に対しての効能は、塩化物
 すなわち塩素の殺菌作用によるものと考えられます。)

・飲用効果
胃酸欠乏症・慢性消化器病・慢性便秘など。
(胃酸の合成には塩素が必要なため、
 おそらく胃酸欠乏症の適応があるのでしょう。)

少し余談になりますが、東京に
「冷めないラーメン」がウリの
有名なラーメン屋さんがあります。
タネを明かせば、スープの上に脂をかけて
スープの温度が下がらないようにしているのです。
たったそれだけのことで、ラーメンは
まるで魔法をかけたように冷めにくくなります。
言わば食塩泉に入ると、皮膚に塩分が付着して
湯冷めしにくくなるのと同じ理屈です。

また、私の家では、中華料理に使う
鶏油(チーユ)という脂をラーメンのスープや
うどん、そばの掛け汁に加えていますが、
冷めにくいし味のほうも一段と美味しくなります。

次回に続きます。

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