日本の整形外科のドクターの間では、
軟骨の再生についての見解が
いろいろと分かれているようですが、
慢性の関節炎の場合では、
魚・手羽先・豚足など、
軟骨を多く含んだ部分を煮たりして
毎日のように食べていた人のほうが
そうでない人よりも
改善のスピードが早いのは確かです。
おそらく、軟骨や骨の周辺の
ゼラチン質の部分に含まれる成分が
軟骨の再成を助けているためでしょう。
また、欧米では
慢性の関節炎などの補助治療に
硫酸グルコサミンがよく使われていますが、
これも軟骨を形成をするうえで
中心的な役割りをしている重要な成分です。
最近の研究によれば、
硫酸グルコサミンの継続的な摂取で
軟骨の合成が促進され、
変形性関節症の進行が
ある程度抑えられることが報告されています。
現在、グルコサミンは
カニやエビなど甲殻類の殻を
加水分解して出来たキチンキトサンを
さらに精製して作られています。
グルコサミンには、硫酸グルコサミンと
塩酸グルコサミンの2つのタイプがありますが、
硫酸グルコサミンの形のものが
軟骨の生成に使われていることが
医学的な研究で明らかになっています。
※グルコサミンという名前は、
糖を表わすグルコースと
タンパク質の構成成分であるアミノ酸から
名づけられています。
糖とタンパク質の複合体=グルコース+アミノ酸
すなわちグルコサミンというわけです。
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◆城戸宏美◆ プロフィール
元福井大学医学部付属病院看護師・登録販売者
(福井県立大学・武生高校卒)
◆虎ノ門漢方堂◆
〒915-0813 福井県越前市京町3-1-26
TEL 0778-22-2371
◆ この東洋医学のコラムは、虎ノ門漢方堂の薬剤師 城戸克治が、直木賞作家 邱永漢さんの依頼を受け、ほぼ日刊イトイ新聞の分家サイト「ハイハイQさん」に約3年間に渡り連載した医師/薬剤師向けの「中医学事始め」を一般の方向けにわかりやすく解説したものです。
※この記事の著者、城戸克治のプロフィールはこちら