第212回 漢方薬、副作用がない裏の理由?

一般に、漢方薬は煎じ薬のほうが
エキス剤よりもよく効くと言われています。
しかし、その理由は何故かと問うと、
医師でも薬剤師でも
多くの場合うまく説明することが出来ません。

中には、コーヒーや
味噌汁などの食品の例を挙げて、
インスタントでないから
効き目が違うのだといわれる方が
おられるかもしれませんが、
煎じ薬とエキス剤で
効き目に違いが出る本当の理由は、
原料になる生薬の分量が
煎じ薬に比べて
以前に使用されていたエキス剤は
約半分の量だったからです。
これでは、原料になる生薬の品質に
多少のバラツキがあったとしても、
効き目に差が出ないほうが不思議です。

どうして同じ漢方薬なのに
こんなに原料となる生薬の分量が
違っていたかというと、
漢方薬が日本で初めて
健康保険の適用の対象になったときに
副作用が出たら困るということで
通常の漢方薬の処方よりも
使用される生薬の分量が
減らされたという話を聞いたことがあります。

そのため、漢方薬の使い方を
少々間違っても副作用も少ない代わりに、
漢方薬は長く続けなければ効かない
というイメージが生まれました。
現在では、エキス剤の製造に使われる
原料生薬の分量も増え
煎じ薬に近い分量になりましたが、
今度は漢方薬による副作用の問題が
反対に増えてきています。

漢方薬には短期間に使うものと
長期間続けて効果が出るものとがあり、
短期間に使う漢方薬を長く続ける場合に
それなりの副作用が出現する可能性があることは
当然のことです。
これが、体質に合っていたとしても、
症状に応じて漢方薬を
使い分けなければいけない理由です。

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