「アガリクスの粉末の健康食品を服用した神戸市内の60歳代の男性が劇症肝炎を発症して死亡し、入院先の国立病院機構神戸医療センターが 『主にアガリクスが原因と疑われる』という報告を市に提出していた」という記事が、1ヶ月ほど前の新聞に掲載されていました。

市から連絡を受けた厚生労働省は「因果関係がはっきりしない」として今回の公表を見送ったわけですが、記事を見た限りでは同センターや市の報告の内容には公表するのに必要な部分の情報がどうも少し不足していたように感じます。

例えば、男性は昨年8月に肺ガンを摘出して9月に退院後、アガリクスを約20日間服用し、その後体調を崩し再入院して劇症肝炎で11月10日に死亡したという話ですが、その間、他に抗ガン剤などの薬剤を投与されていた可能性もありますし、患者さんのガンの進行の度合いや手術時の輸血なども当然考慮することが必要です。

また、同センターがアレルギー検査を行ったところ、基準値の約7倍の陽性反応を検出。手術前、男性の肝機能は正常だったこともあり、同センターの副院長は「断定できないが、服用によるアレルギー反応で
肝炎が発症した可能性はかなり高い」と話されておられますが、手術の前の肝機能が正常でも肺ガンなどの大きな手術した場合では肝機能がおかしくなるほうが普通でしょう。

以上の視点から見ると、詳細がわからないために今回、厚生労働省が公表を見送ったことは、やはり間違いではなかったと私は思います。

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◆城戸宏美◆ プロフィール
元福井大学医学部付属病院看護師・登録販売者
(福井県立大学・武生高校卒)

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