第199回 「自己責任」の時代?

今年の春は、夏のように暑くなったり冬のように寒くなったりを何度も繰り返し、カゼになられた方がどうも多いようです。

こんな時は、早めに風邪薬を飲んで、カゼを引かないようにしようと考える人がおられますが、風邪薬にはカゼを予防する成分や治す成分は含まれてはおりません。

一般に、風邪薬は解熱鎮痛剤と抗ヒスタミン剤、鎮咳去痰剤の3つの成分から出来ています。発熱・頭痛・のどの痛みには解熱鎮痛剤が、鼻水・鼻づまりに対しては抗ヒスタミン剤が、セキ・たんに対しては鎮咳去痰薬が適応するという意味で配合されています。つまり、風邪薬はカゼを治すものではなく、実は症状を抑えるだけのものなのです。

また、テレビや新聞などの広告を見ていると、いろいろな種類のすごい風邪薬が存在するように思えてきますが、どんな風邪薬であってもどこのメーカーの製品であっても内容的にはほとんど同じようなもので、
カゼを治す成分が特別に含まれているわけではありません。

敢えて言わせてもらえば、「風邪薬」という名前の付けかた自体がおかしいわけで、こうしたネーミングが消費者に誤解を与え、過去に「風邪薬アンプル事件」という多くの死亡者を出した悲劇を生んだとも云えます。

今は、自己責任という言葉が流行しておりますが、虫眼鏡で見ないとよくわからないような小さな文字で書かれていたり、読んでもよく理解できない表現であったり、誤解を招く表現だったりしたら、それは改善しないと自己責任には当てはまらないのではないでしょうか?

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