第183回 「ステロイド冤罪事件?」

ステロイドの軟膏を使うことが嫌で、
中医学的な方法を求めて
私のところに来られるアトピーの患者さんは
たくさんおられます。
私も出来るだけ
ステロイドの軟膏を使うことは
控えたほうがよいとは思いますが、
どうしても使用しなければならない方には
逆に使用をすすめる場合もあります。

なぜ、ステロイドを使うことに
患者さんがそんなに抵抗を感じるのかというと、
ステロイドに対しての
正しい知識を持っておられないために、
周囲のいい加減な情報に
振り回されてしまっていることが
まず挙げられます。

また、ステロイドの使い方を間違えて
引き起こした症状を、
ステロイドの副作用にしてしまう
「問題のすり替え」にも原因があります。

具体的にいえば、
ステロイドの軟膏を塗り続けて
効かなくなってくると、
どんどん作用の強いものを
副作用が発現してくるまで使用して、
「ステロイドは怖いものなんだ」
というような話になってしまっているということです。

ステロイドの使用をいかに少なく抑えるか
ということをまったく考えずに
漠然と使い続けたために引き起こされた
医原病とでもいうべき症状を、
「ステロイドの副作用」
という一言で片づけてしまうことには    
大きな問題があります。

大して議論もせずに
こうした問題を放置しておいて、
ステロイドの代わりに
「免疫抑制剤の軟膏」を使うという、
さらに危険に思える選択をしてしまっている
日本の現状は
将来に禍根を残す気がしてなりません。

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