炎症が起きると、その部分には痛みや腫れ、発熱などの症状が発生します。患部を冷やせばそれらの症状は治まりますが、冷やし過ぎると症状は治まっても傷んだ部分の組織は取り除かれずにそのまま残り、治癒は遅れます。

常温で食物を置いておくとそのうちに腐って形が無くなりますが、冷凍すればいつまでもその状態のまま残っているのと同じ理屈です。

アトピーの治療で、ステロイドの軟膏を患部に塗って状態の悪化を防ぐことを「フリーズ」させると言いますが、それも同じような意味で使われています。ステロイドを止めれば、保存状態は解凍されて、眠っていた症状が再び出てきます。

パソコンの画面が固まって動かなくなる状況もフリーズと呼びますが、強制終了させてスイッチを入れ直してやれば、簡単に正常な状態に戻ります。

しかし、パソコンと違って人間を強制終了させるわけにはいきませんから、アトピーの治療は難しいのです。

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◆城戸宏美◆ プロフィール
元福井大学医学部付属病院看護師・登録販売者
(福井県立大学・武生高校卒)

◆虎ノ門漢方堂◆
〒915-0813 福井県越前市京町3-1-26
TEL 0778-22-2371



◆ この東洋医学のコラムは、虎ノ門漢方堂の薬剤師 城戸克治が、直木賞作家 邱永漢さんの依頼を受け、ほぼ日刊イトイ新聞の分家サイト「ハイハイQさん」に約3年間に渡り連載した医師/薬剤師向けの「中医学事始め」を一般の方向けにわかりやすく解説したものです。

※この記事の著者、城戸克治のプロフィールはこちら