第18回「舌診 その1」

舌を観察する場合、中医学では「舌診」と呼ばれる独特の方法を用います。舌からは多くの情報が得られるため、舌診は望診の中でも特に重要視されています。

蛍光灯などの人工的な光の下では本当の色がわからないため、舌診は自然光が差し込む明るい場所で行います。また、「舌苔(舌のこけ)」は着色しやすいので、色が着いた飲み物や食べ物は診断前には避けなければいけません。

舌診は、「舌体」と呼ばれる舌本体と、舌の表面にある「舌苔」の2つを観察します。舌診からは、血液・血行・水分量・体力・気力・寒熱・内臓などの状態や、病気の回復や進行の度合いを推し量ることができます。

健康な人の舌は、程よい大きさと厚みがあり、きれいなピンク色で形も整っています。また、舌の表面は均等に薄く白い苔で覆われ、適度に潤い、柔らかくよく動きます。※この場合の苔の厚さは、苔を透して舌体が見える程度のものです。

舌体の色は、血液の状態を反映します。例えば、白っぽい人は血液が薄く貧血傾向にあり、赤みが強い人は血中の水分量が少なくドロドロした状態になっていたり、熱で血管が拡張して血液が多く流れ込んでいることを示しています。

また、舌体にチョコレート色の斑点があったり、舌体が暗赤色や紫色をしている場合は、「於血(おけつ)」という、体内のどこかに血栓が発生しているか、発生しやすい状態になっていることを暗示します。

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