第178回 「炎症は、回復の始まり」

アトピー性皮膚炎の「アトピー」とはギリシャ語で原因不明を意味する言葉だそうですが、現代医学の立場から見てもそれは確かです。西洋医学的に考えれば、炎症は使い過ぎに対する身体の警告反応であり、組織が修復するように働くための生体の防衛反応の一つでもあります。

つまり言い換えれば、炎症は身体の修復過程の始まりであるということですから、手術やケガをした場合などでも傷の部分は炎症を引き起こしますが時間がたてば炎症は治まり組織は修復されて傷は治癒していきます。

しかし、アトピー性皮膚炎では患部が炎症を起こしていてもグジュグジュしたままの状態が続き、いつまでたってもなかなかよくなってはくれません。通常の場合、このように傷がなかなか治らないということは、
白血球の働きすなわち免疫が弱っていることを意味します。しかし、逆に免疫が過剰に反応した場合にも傷の治りが悪くなります、この状態がアトピーです。

中医学では、炎症を抑えるには黄連(おうれん)や黄柏(おうごん)などの寒涼の性質を持つ生薬が配合された黄連解毒湯という漢方薬をよく使いますが、アトピーの治療には、それに四物湯(しもつとう)という
血液を補い血の巡りをよくし身体を温める働きのある漢方薬を加えて使う場合が比較的に多いものです。

この漢方薬は「温清飲(うんせいん)」といい、文字通り患部は冷やしながら内部は温めます。

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